「バンカラ」とか「ハイカラ」とか、例示するには既に死語だが、かつて各大学には強烈なカラーが存在した。カラーというのでなければ校風といっていいかもしれない。それが希薄化している気がする。ナゼだろうか。


 筆者の母校は東洋大学で、現在は本業の傍ら青山学院大学で非常勤として教鞭を執っている。大学卒業の年は1989年。バブル経済真っ盛りだった。その頃の青学のイメージは、お金持ちで、とってもオシャレで「ナウなシティーボーイ」で、「女の子にモテモテ」な感じだった。一方、当時の東洋大生は、入学金や授業料の安さもあってか地方出身者も多く、どこか垢抜けない感じが漂っていた。(※個人の感想です)

 ところが…20年以上経った今日、教壇に立つために通う表参道の青学キャンパスと、卒業生として図書館の蔵書を利用したり知人の教員を訪ねたりと訪れる白山の東洋大キャンパスで、学生の雰囲気にそんなに差異がなくなっているように感じるのだ。
個人の感想だけではない。過日、ある業界の人事担当者が一堂に会する懇談会で話をしたところ、採用担当者も同様に様々な大学の学生から感じる雰囲気に差異がなくなっているという。あの、早稲田・慶応というかつては青学・東洋以上に両極といわれていた大学の学生ですらそうだという。


 ナゼ、そうなったのか。マーケティング環境分析的に考えてみよう。PEST分析(マクロ環境分析)だ。


■政治的な影響要因(Political)


続きはこちら