ノートパソコンと言えば、今や0円の時代。モバイル通信とのセットでネットブックを買えば、タダになるパソコンもある。当然、売れる。が、ネットブックが売れている背景にあるのは「イノベーションのジレンマ」ではないのか。

パソコンの売れ行きはネットブック次第


すでにノートパソコン市場の4分の1をネットブックが占めている。最初のネットブック発売が一昨年(2007年)10月頃。Asus社製のAcerが第一号だったはずだ(正確には工人舍が原ネットブックといえるような機種を出していたと記憶するが、どちらが早かったかは定かではない)。


ここで改めてネットブックの定義を問えば、実はそんなものはないのである。ごく大まかにいえば7〜10インチぐらいのモニター、15〜17ミリ前後のピッチを持つキーボード、メモリは1ギガぐらいでハードディスクもしくはSSDを持つ小型のノートパソコンとでも言えばいいだろうか。


各社各様に細かいところで仕様が異なっている。そんな中、ほぼ共通しているのは実勢価格の上限で、これは5万円台以下となる。モバイル通信加入とセットになれば、パソコン本体は極めて安くなりタダになることもある。以前のケータイ0円モデルと同じからくりだ。


不要な機能満載のノートパソコン


では、ネットブックが登場する前のノートパソコンはどうだったか。画面はでかく高精細になり、CPUが高性能になり、ハードディスクは巨大化し、テレビを見れたり、ステレオ並みのスピーカーが付いたりとまさ至れり尽くせりの充実ぶりである。


その代わり、値段もどんどん高くなっていった。1台20万円は当たり前で、ちょっと高級な機能やOfficeなどのソフトを搭載したりすれば30万円に手が届こうかという勢いである。少し話がそれるけれど、そんな中で10万円ちょっとで買えて、その気になればWindowsだって動かせるMacBookはとてもコストパフォーマンスが高い名機だったと思う。



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