マンチェスター・ユナイテッドのFWジュゼッペ・ロッシが、2006-07シーズンのプレミア王者に在籍するFW陣に対し、定位置争いへの参戦をアピール。指揮官のアレックス・ファーガソン監督にトップチームでプレーするチャンスを強く求めた。

 昨シーズンの開幕はレンタル移籍中のニューカッスルで迎え、シーズン途中にはセリエAのパルマへとレンタル先を変えたイタリア人FWロッシ。そのパルマでゴールを量産したU-21イタリア代表には、今オフの移籍マーケットでイタリアのクラブなどが獲得に興味を示している。しかし、この20歳のストライカーは、マンUでのチャンスを渇望しているようだ。

「僕の去就については、少し混乱している状況だ。でも、僕の最終的なゴールはマンチェスター・ユナイテッドでポジションを獲得すること。それはいつだって変わらないんだ」

 ロッシがポジション確保を狙うマンUのFW陣は、いまだ来シーズンの陣容が確定していない状況。焦点となるのは、大黒柱ウェイン・ルーニーのパートナーを務める人材だ。フランス代表のルイ・サハは、今オフに膝の手術を行い、来シーズンの開幕に間に合うかは微妙な状況。また、出場機会を求めて移籍することが確実と見られていたアラン・スミスも、一転して「マンUでポジションを獲る」と宣言するなど、その去就はいまだ不透明だ。さらにファーガソン監督は、バルセロナのエイドゥル・グジョンセンなど、新戦力の獲得も検討していると言われている。

 一方で、パルマで結果を残したロッシは、セリエAクラブの注目を集めており、ユベントスなどが獲得に積極的な動きを見せている。それでも、ロッシ自身は「ユベントスの話はただの噂だよ。新聞で一、二回度読んだけど、僕には関係のない話だね」とコメントしている。

レンタル移籍で若手に経験を積ませるのはファーガソン監督の常套手段。若手選手の育成に定評のある老将は、マンU一筋をアピールするイタリア人FWを、いかにして一流選手へと育て上げるのだろうか。