17日のリーガ最終節でリーガ優勝、来シーズンUEFAカップに出場する3チーム、2部に降格する残り2チーム(ナスティックの降格は決定済)と全てが決まるが、最終戦の90分は、優勝争いを演じるレアル・マドリー、バルセロナ、セビージャ、UEFAカップ出場権を争うサラゴサ、ビジャレアル、アトレティコ・マドリー、そして2部降格争いを演じるレアル・ソシエダ、セルタ、アスレティック・ビルバオ、ベティスのチームだけにとって特別な試合となるわけではない。今シーズン終了後に現在のクラブに別れを告げる選手らにとっては、日曜日の試合がそれぞれのクラブのユニフォームを着ての最後の試合となる。

 特に、今シーズン限りでの現役引退を表明しているパブロ・アルファロ、アランサバル、メリノの3選手にとってこの日曜日の試合が特別なものになるのは確か。バルセロナ、ラシン、アトレティコ、メリダ、セビージャ、そしてラシンと渡り歩いたバブロ・アルファロは15年間、レアル・ソシエダ、サラゴサでプレーしたアランサバルは15年間、ベティス、レクレアティーボでプレーしたメリノは17年間、とそれぞれの現役生活にピリオドを打つことになる。また、2005年1月16日に行われた試合でフィーゴと接触し、左膝の前十字靭帯を断裂という重症を負い、2年間ケガと戦い続けたサラゴサのセサル・ヒメネスも今年の3月に引退を決断している。

 他にも多くの選手がスペイン国内、もしくは海外のクラブへの移籍を決めている。ロベルト・カルロス、ベッカムは国外のクラブへ旅立っていくし、国内のクラブへの移籍が決まっている選手もいる。またサビオラのように移籍先が決まっていない選手もいる。いずれにしても多くの思い出を胸に秘め、最終節を迎えることになる。

<クラブに別れを告げる選手達(6月17日時点のデータ)>

アスレティック・ビルバオ:イトゥリアガ
アトレティコ・マドリー:ガビ
バルセロナ:サビオラ
ベティス:ロメロ、ダニ
セルタ:ジョナサン・アスパス、パブロ・ガルシア、デ・リッデル、アレイアス、タマス、バモゴ
デポルティーボ:カパロス監督、フアンマ、カプテビーラ、ドゥシェール、アリスメンディ
エスパニョール:ベラスコ
ヘタフェ:プリド、アレクシス、ベルパコフスキス
ナスティック:ポルティージョ
レバンテ:デウ、ゼ・マリア
マジョルカ:プラッツ、マキシ・ロペス、ディエゴ・トリスタン
オサスナ:バルド、ムニョス、ミロセビッチ、ラウル・ガルシア、ソルダード、フアンル
ラシン:パブロ・アルファロ(引退)、マタブエナ、ジキッチ、ビトーロ
レアル・マドリー:ロベルト・カルロス、ベッカム、パボン、メヒア
レアル・ソシエダ:ロペス・レカルテ、コバセビッチ、エレーラ、ヘスーリ
レクレアティーボ:マルセリーノ監督、メリノ(引退)、ウチェ、マリオ、ビケイラ、チェリ
セビージャ:ダビ・カステード
バレンシア:アジャラ、ホルヘ・ロペス
ビジャレアル:キケ・アルバレス、アルアバレーナ、タッキナルディ
サラゴサ:アランサバル(引退)

 すでに現役引退や移籍が決まっている選手、また、これから交渉が始まるであろう選手達にとって、喜び、悲しみ、悔しさなど様々な思いが脳裏をよぎることだろう。と同時にそれぞれの新たな挑戦の始まりであり、“ショー”は続いていくのである。

(スペイン通信)