2006-07シーズンのプレミアリーグを19位で終え、プレミアリーグから降格したチャールトンのFWダレン・ベントを巡り、プレミア各クラブが争奪戦を繰り広げている。

 当初、ベントの移籍先として最有力とされていたのは、チャールトン時代にベントを指導したアラン・カービッシュリー監督率いるウェストハム。このイングランド代表FWの移籍金としてチャールトンが設定した1600万ポンド(約40億円)の支払いを確約し、クラブ間で移籍の合意がなされていた。

 しかし、ウェストハムとの交渉に臨んだベントは、ウェストロンドンから届いたオファーを拒否。この結果、若きエースの残留に光明を見出したチャールトンのピーター・バーニー最高経営責任者は、クラブの公式サイトで喜びのコメントを発表している。

「我々はダレンの移籍金を設定し、その金額に応じたクラブはウェストハムだけだった。そして、彼らにダレンとの交渉を認めたわけだが、彼は移籍を拒否した。これで、ダレンが我々とともにチャンピオンシップ・リーグ(実質2部)で戦う可能性が出てきた。彼がいれば、プレミアリーグへ復帰できる可能性も高くなるはずだ」

 一方、金銭面で合意に達しながら、ベント獲得に失敗したウェストハムは、新たなストライカー獲得へと方針を転換したようだ。

「ウェストハムとチャールトンの間で金額の合意には達したが、選手本人との合意には至らなかった。ストライカーの補強については、別の選択肢を探ることになる」

 ウェストハムとの交渉が決裂したベントを巡っては、トッテナムやリバプールに加え、スペインのバレンシアも興味を示している。今後は、各クラブとの移籍金交渉がベントの去就を左右すると言えそうだ。