マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督が、来年1月の移籍マーケットにおける“サプライズ”をほのめかした。

 先日、元スウェーデン代表FWヘンリク・ラーションの獲得を発表し、周囲の驚きを誘ったユナイテッド。しかし、元バルセロナのストライカーを口説き落とした老将ファーガソンは、プレミアリーグの覇権奪回に向け、更なる戦力の増強を目論んでいるようだ。

「我々がヘンリク・ラーションを獲得するなど、誰も予想していなかっただろう。だから、同じような“サプライズ”が、もう一度起こる可能性だってある。まだまだ補強は続くかもしれんよ」

 さらに、勝点5差でユナイテッドを追うチェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督に、「直接対決を1つ残しているから、勝点差は実質2だ」と挑発されても、ファーガソンは余裕の笑みを浮かべる。

「試合は4月のはずなのに、我々はもう負けることになっているのかね。それはそれで、悪いことでもないかもしれん。負けることになっているなら、その試合は休ませてもらってもいいだろう? リザーブのメンバーでも出場させて、主力は温存しようじゃないか。ただ、実際はどうなるか分からない。本番でウチが勝つかもしれんし、それまでに勝点差が20に広がっている可能性だってある。我々は目の前の試合に集中するだけだ」

 戦力補強を巡ってメディアを煙に巻き、心理戦でライバル監督に揺さぶりをかけるファーガソン。2002-03シーズン以来の優勝に手ごたえを感じる名将は、その老獪な監督手腕に冴えをみせている。