マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督が、20年間におよぶ長期政権を振り返り、自らが指導した選手の中から、“真のワールドクラス”を選出した。

 ユナイテッドで前人未到の長期政権を築き上げ、クラブに幾多の栄光をもたらしてきたファーガソン。それは同時に、数多くの名選手を育てた20年間でもあった。そして、その中から名将ファーガソンが“ワールドクラス”と評価したのは、わずか6人だけだった。

「監督として、数人のワールドクラスプレーヤーの恵まれた。本当に幸せなことだ。まず、ピーター・シュマイケルの名前を挙げなくてはならんだろう。そして、ライアン・ギグスも間違いない。エリック・カントナもワールドクラスだが、彼はもっと素晴らしい選手になっていた可能性もあった。しかし、誰かがコントロールしてやる必要があったのも事実だ。そして、ウェイン・ルーニーと、ロイ・キーンで5人だ。ポール・スコールズの名前も忘れてはならんだろうな。私が知る中で、最もクレバーなMFだ」

 偉大な選手たちの名前を誇らしげに語ったファーガソンだが、現在レアル・マドリーでプレーするデイビッド・ベッカムは選考外。そればかりか、ベッカムからユナイテッドの背番号7を引き継いだMFクリスチアーノ・ロナウドを、次期ワールドクラス候補に挙げている。

「ロナウドは、これから間違いなくワールドクラスに成長する。彼がプレーするアウトサイドは、最も厳しいポジションだ。それでも、ボールを持つことを恐れず、つねに攻めの姿勢を忘れない選手だ」

 ベッカムだけでなく、ブライアン・ロブソンやルート・ファン・ニステルローイなど、意外な“落選”も多かった“ファギーのワールドクラス”。オールドファンには不満の残る結果となりそうだが、現役のギグス、ルーニー、スコールズを選出したあたり、現在首位を走るチームへの絶大なる自信が反映した結果とも言えそうだ。