ウェストハムのFWカルロス・テベスに屈辱的な“お仕置き”が課された。先週末のシェフィールド・ユナイテッド戦で、途中交代に怒ったテベスは、試合終了を待たずにスタジアムから姿を消した。しかし、この行為を反省した22歳は、月曜日のトレーニングで、アラン・パードゥ監督とチームメイトに謝罪。無断帰宅に対する罰則の内容を、チームメイトに委ねていた。

 当初は罰金が提案されていた罰則内容だが、地元病院への1000ポンド(約22万円)の寄付に加え、最終的にウェストハムのメンバーがテベスに課したのは、「トレーニング中にブラジル代表のユニホームを着用する」というもの。永遠のライバル国のユニホームに袖を通すという屈辱を命じたチームメイトについて、このアルゼンチン代表FWは、笑いを交えながら次のように語った。

「まったく、ウチのチームメイトはクレイジーだ。たしかに、ユーモアのセンスは買うよ。でも、ブラジルのユニホームを着るのは、絶対に無理。はじめは罰金だって言われてたんだ。でも誰かが、“トレーニング後のボール拾い”って案を出してね。それからエスカレートしていって、ブラジルのユニホームの案が出たときは、みんなが一斉に手を挙げていたよ。(同じくアルゼンチン出身の)マスチェラーノには、『国の人間には言わないから』ってジョークを言われたけどね。罰金ならいくらでも払うから、ブラジルのユニホームだけは勘弁して欲しいね」

 一方、一部報道で伝えられたボカ・ジュニオルス復帰については、「いつかはボカに戻りたいけど、今はその時期じゃない。ヨーロッパに来て、まだ数ヶ月しか経っていないしね。僕は最後まで戦い抜く男だ」と語り、イングランドでの成功を誓った。今回の“お仕置き”騒動で、チームメイトとの結束を強めたテベス。今後の巻き返しに注目が集まる。