バルセロナのフランク・ライカールト監督の周りが相変わらず騒がしい。ライカールト監督はバルサと2009年までの契約を交わしているし、ジョアン・ラポルタ会長をはじめ、バルサファンの多くが同監督に長く指揮を取ってもらいたいと願っているのも事実。しかし、今シーズン終了後にもライカールト監督はバルサを退団し、ACミランの監督に就任するのではという噂は燻り続けている。もちろん、監督自身もクラブ側もこの噂を真っ向から否定しているが・・・。

バルサは、万が一ライカールト監督がバルサを去ると決意した場合に備え、後任監督探しを検討し始めているようだ。そして、有力視されているのが現在PSVアイントホーフェンの指揮を取るロナルド・クーマン監督だ。ヨハン・クライフ率いるバルサ‘ドリーム・チーム’の一員としてリーガ4連覇の達成、そしてチャンピオンズリーグ優勝(1992年)にも貢献。チャンピオンズリーグ決勝でのクーマン監督の弾丸FKによるゴールは、伝説のゴールとしてバルサファンの間での語り草となっている。バルサ伝説の選手の1人であり、今もバルサファンの支持を受けている。

クーマン監督は、フィテッセ(オランダ)、アヤックス(オランダ)、ベンフィカ(ポルトガル)、PSV(オランダ)で監督として経験を積み、その手腕も高い評価を得ている。PSVとは2008年までの契約となっているが、クーマン監督の夢はバルサで指揮を取ることにある。経験値、カリスマ性ともにライカールト監督の後任としてはぴったりの人材と言えるだろう。元チームメイトであるチキ・ベギリスタインTD(テクニカル・ディレクター)と連絡を取り合う仲であることも追い風となる。

もし、クーマン監督がバルサの監督としてカンプ・ノウに戻ってくることになれば、チキ、エウゼビオ、アモール、アレシャンコと再び顔を合わせることになる。そして先日現役を引退したばかりのペップ・グアルディオラが加わる可能性もある。つまり、ドリーム・チームの半数がバルサのスタッフとして一堂に会する可能性もあるわけだ。なんとも豪華であると言える。