佐藤健が永野芽郁に頭ポンポン、安定の胸キュンシーンは“鼻の穴の中” 「とてもいいマッチングだった」と監督にんまり
各方面で活躍するキャスト陣が、個性豊かな細胞、細菌、そして人間たちを熱演する本作。赤血球役の永野については、映画『仮面病棟』や『そして、バトンは渡された』など、サスペンス、人間ドラマ、恋愛ストーリーとどんな作品でも自然とそこになじんでしまう稀有な力で、”細胞”という前代未聞のキャラクターにも命を与えてくれることを見込まれての起用だった。
赤血球は血液循環により、酸素を体内に届け、二酸化炭素を肺に運搬する役目を担うが、永野が演じるのは新米赤血球で、周囲に助けられながらも明るく仕事に励む頑張り屋さんのキャラクター。どんな時も楽しむ姿勢と笑顔を絶やさず「現場を照らす太陽のようだった」とプロデューサー陣が証言しているように、周囲が応援したくなる吸引力を持つ赤血球は“はまり役”だったというわけ。
一方、ドラマ『First Love 初恋』や映画『四月になれば彼女は』などのラブストーリーで話題を集める佐藤が今回演じた白血球（好中球）は、外部から体内に侵入したウイルスなどの異物を排除する役目を担う。ナイフを手に細菌を退治していく、圧倒的パワーと容赦のなさ。一方で赤血球のピンチを助け、成長を見守る温かさが垣間見える瞬間も魅力的で、クールさの中ににじむやさしさを表現できる唯一無二の存在としてキャスティングされた。
原作ファンでもあった佐藤は「白血球（好中球）は、僕にとって集大成のような役。この役をやらなかったら、今まで何をしてきたんだと思うくらい」と前のめりになって参加。永野も「私にとっても集大成」と笑顔で応えるなど、事あるごとにあうんの呼吸。
武内英樹監督も2人のキャスティングについては太鼓判を押している。「朝ドラで育んだ信頼関係が根底にあったのか、最初から意気投合し、永野さんが白塗りの顔をした佐藤さんを見て笑いが止まらなくなるなど、終始、なごやかな雰囲気で撮影することができました。お二人ともそんなにせりふが多い役ではなかったんですが、ドジだけれど一生懸命仕事に励む赤血球の永野さんと、それを温かく見守る白血球の佐藤さん…波動がものすごく合っていて、とてもいいマッチングだったなと思います」と語っている。
本作のユニークな世界観をコンビネーション抜群に表現した2人だが、撮影初日の初カットは、鼻の穴の中だった。クランクインは、赤血球と白血球（好中球）が鼻腔で足湯に浸かってひと休みするシーン。鼻腔は呼吸器の入り口に位置する器官で、デリケートな肺胞のカベが傷つかないよう、体に入ってくる空気をあたため、加湿して送りこむ役割がある。鼻の穴の中の温かい空気と鼻水で、体の健康を守る重要な器官だ。
本作ではその鼻腔が足湯として登場し、細胞たちの憩いの場となっている。永野演じる赤血球はこの場所で「道に迷ってばかり…」と悩みを吐露するが、佐藤演じる白血球（好中球）は、赤血球の悩みに耳を傾け、頭をポンポン。白血球（好中球）の優しさが赤血球の心を癒すという2人の関係性を象徴するシーンとなっている。撮影初日から2人の熱のこもった演技、相性のよさがびしびしと伝わり、現場の士気を大いに高めたという。
解禁された画像では、足湯につかりながら永野の潤んだ表情に佐藤が寄り添っている。『半分、青い。』で長い期間共演していた2人だからこそ醸し出せる、安心の雰囲気。
2人のコンビネーションは、情緒的なシーンだけにとどまらない。本作のもう一つの見どころであるアクションシーンでも、お互いを信頼し合っているからこそ実現した、ハイクオリティな映像へと昇華されている。
同映画は、細胞を擬人化して描き、その斬新かつユニークな設定が大きな話題を呼んだ漫画『はたらく細胞』（著者：清水茜、講談社「月刊少年シリウス」所載）と、スピンオフ作品『はたらく細胞BLACK』（著者：原田重光・初嘉屋一生・清水茜、講談社「モーニング」所載）が原作。
ほかに、人間の親子役で芦田愛菜、阿部サダヲ。身体の中で“はたらく”細胞役で山本耕史（キラーT細胞）、仲里依紗（NK細胞）、松本若菜（マクロファージ）、染谷将太（ヘルパーT細胞）、深田恭子（肝細胞）、板垣李光人（新米赤血球）、加藤諒（先輩赤血球）、マイカピュ（血小板）。芦田演じる漆崎日胡の憧れの先輩・武田新役で加藤清史郎。そして、人の健康を脅かす“恐るべき”細菌役で、片岡愛之助（肺炎球菌）、新納慎也（化膿レンサ球菌）、小沢真珠（黄色ブドウ球菌）、細胞たち最強の敵としてFukase（SEKAI NO OWARI）が出演する。
