名だたるエース級投手たちのランキングで佐々木朗希が2位、MLB公式も「ポテンシャルが最も高いことは間違いない」

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ポスティングでMLBを目指す佐々木の実力は高く評価されている(C)Getty Images

 MLB公式サイトは11月14日、シーズン中に打者や投手、チームの現時点でのランク付けを行ってきた「パワーランキング」の、今オフのフリーエージェント(FA)先発投手版を公開した。このランキングは同サイトの記者やアナリストらの投票で決められている。

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 1位はオリオールズからFAとなったコービン・バーンズ。そして2位に、ロッテからポスティングシステムでメジャー挑戦を目指す佐々木朗希がランクインした。

「なぜMLBの各球団の争奪戦がこれだけ過熱するのか?ポール・スキーンズが突然、どの球団でも獲得可能になった状態を想像してみてください」

 同サイトはパイレーツで今季、センセーショナルなデビューを飾った22歳右腕の名前を挙げて、佐々木がメジャー球団へ与えた衝撃を伝えた。

「ササキは11月3日に23歳になったばかり。わずか7か月、スキーンズより年上なだけだ」

 まず強調したのがその若さ。その上で、直球の出力なら両右腕とも引けを取らないと指摘した。スキーンズも佐々木同様に100マイル(約161km)超の速球を連発する。今季23試合で11勝3敗、防御率1.96という数字を残し、新人王とサイ・ヤング賞両方の最終候補3人に名を連ねた。

「ショウヘイ・オオタニが海を渡った2017年と同様で、ササキはインターナショナル・ボーナス・プール・ルールに該当する。スモールマーケットのどんな球団にでも獲得のチャンスがあるということだ」

 25歳未満の海外選手はマイナー契約しか結べず、契約金総額も大きく抑えられる。佐々木もマイナー契約で、契約時にボーナスでもらえる契約金も500万ドル(約8億円)前後になる見込み。予算の面では全30球団にチャンスがあることを強調した。

「確かに耐久面や健康面でのリスクはある。それでも野手であるフアン・ソトを除けば、ササキが持つポテンシャルはこのオフの市場の選手の中で、最も高いことは間違いない」

 最速で165kmを誇る和製右腕の秘めた可能性を、そう高く評価してみせた。なお今回のパワーランキングでは、3位はジャイアンツからFAのブレイク・スネル、4位はブレーブスからFAのマックス・フリードと続く。どの球団に所属しても開幕投手候補に挙がりそうな両左腕を押さえての2位には、大いに価値がある。

 以下はドジャースのジャック・フラハティ、メッツのショーン・マナイア、ドジャースのウォーカー・ビューラーと続き、8位にはアストロズからFAの菊池雄星がランクインした。こちらはブルージェイズから移籍後の投球の進化に触れ「ヒューストンで勝利への公式を手に入れたようだ」と評価した。

 9位はレンジャーズのネーサン・イオバルディ、10位はガーディアンズのシェーン・ビーバーだった。なおベスト10からは漏れたが、巨人から海外FA権を行使して移籍を目指す菅野智之にも票が投じられていたという。

 このオフのFA先発投手は粒ぞろいで非常にレベルが高い。そんな中でも「令和の怪物」が示す大器の片鱗は、トップクラスに評価されている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]