【二所ノ関親方 視点】初日を反省した大の里 自分の相撲取り戻せた
◇大相撲九州場所 2日目(2024年11月11日 福岡国際センター)
3大関が上々の滑り出しとなりました。大の里は前日の反省を生かしたような勝ちっぷり。初日は立ち合いで踏み込めずもろ差しを許しましたが、王鵬戦は自分のペースで立つことができました。相手が肩透かしで揺さぶってきたところにも反応するなど、足の運びも良かった。落ち着いていたし、いい相撲でした。
初日は硬さもあったとはいえ、相手の平戸海にうまく取られました。それでも苦しい流れの中で勝ちを拾った。それが王鵬戦の会心の内容につながったと思います。優勝した先場所も、初日の逆転勝利で一気に流れに乗りました。今場所も調子を上げていくことを期待しています。
琴桜と豊昇龍もいい稽古ができている印象を受けました。琴桜はここ何場所にはなかった体の張りが目立っており、豊昇龍も圧力のある若元春に先手先手で攻めるなど、調子の良さを感じさせました。横綱不在の場所だからこそ大関陣が締めないと盛り上がりません。このまま3人が全勝で折り返す展開を期待したいところです。(元横綱・稀勢の里)