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企業法務の世界で活躍する溝上聡美弁護士(52歳)が、「健康美」などを競うコンテスト「ベスト・ボディ・ジャパン2024 日本大会」(11月24日・両国国技館)への出場権を獲得し、最終調整のため追い込みをかけている。

「仕事ロボットでメイク知識もなし。40代半ばで90キロ近くあった」と笑う溝上弁護士がコンテストに挑戦したのは、およそ2年前のこと。

突然の病気発覚をきっかけとして「死ぬ前に日本一になろう」と決意。一心不乱に打ち込んだ結果、挑戦1年目、昨年の日本大会ではトップ10の快挙を成し遂げた。

「そのきっかけがなければビキニを着て舞台に立つことなど、絶対にありませんでした。人生、面白いものです」

⚫︎「死ぬかもしれないならやろう!」弁護士が"劣等生"の位置から鍛錬スタート

「基本的には、顧問先企業などからの依頼が多く、他にM&Aの仕事をしたり、相続関連の仕事をしたりしています。学生時代には運動歴はまったくありません」

現在52歳の溝上弁護士は、身長165センチ、体重は49〜50キロの引き締まった体を誇る。

つい数年前まで90キロ近くあったというから驚きだ。

健康美などを審査するコンテストの存在は、クライアントから「出てみたら」と水を向けられたことで知った。出場する考えはなかったという。ところが、それからすぐ、年間の発症頻度が10万人に1〜2人という珍しい病気が見つかり、手術が決まった。

「死ぬかもしれないなら、これまでやらなかったようなことをやってみよう、どうせなら、死ぬ前に日本一になろうと思ったことが、出場のきっかけです。結局、当初の手術予定日から1年後、その病気でないことが判明しましたが、もしもきっかけがなかったら、出場は絶対になかったと思います」

それまで運動と無縁の人生だったため、大会に出るまでには大変な苦労があったという。

「出場準備のワークアウト(筋トレ)は、英語学習に例えると、アルファベットを覚えているかどうかくらい基礎的なものではないかと思います。2023年の大会出場に向けて、レッスンで必要な技術を学ぶのですが、『ここの筋肉をこう動かして』と言われても、初めのうちはまったくできませんでした。

舞台では、ただまっすぐ立つだけでも、足の裏から頭の先まで、あらゆる部分を意識して、その意識にしたがって、細かい筋肉を動かす必要があります。強い選手は、立ち姿を見るだけですぐわかるほどです。しかし、細かい筋肉を意識することはもとより、何を言われているのかさえわからず、本当にできない劣等生の日々が続きました」

仕事で時間も限られるなか、「早く上手になりたい」の一心で、ひたすら練習を重ねたという。

⚫︎舞台を楽しめるように→女性弁護士としてグランプリに

地道なワークアウトを続けて、何とか舞台に立つに至ったが、それだけで必死だった。

「舞台で美しいパフォーマンスをするためには、ポージングやウォーキングの力、表現力も必要です。

自分の能力の低さを嫌というほど自覚していたので、昨年は、舞台に立つことは、正直まったく楽しくありませんでした」

それでも、挑戦1年目から、地方大会を勝ち上がり、2023年の日本大会ベストテンという快挙を成し遂げた。

昨年の日本大会を終えると、技術向上のためワークアウトの回数を増やした。ウォーキング専門のレッスンも毎週受けて、さらにヨガを始めた。

「ワークアウト自体は楽しくありませんが(笑)、今年は少しずつステージを楽しめるようになってきました。

複合的にあらゆる肉体改革をおこなうことによって、できなかったことができるようになる楽しさを感じています。ウォーキングはとても奥が深く、極めていくのは大変でもあり、楽しくもあります」

今年の大会では、職業別カテゴリーで、女性弁護士として1位になるなど、実績をどんどん増やしている。

⚫︎11.24両国大会に向けて「限界の限界までやりきります」

「1年目に大会出場を決めたときは、クライアントや法曹界からも批判や非難があるだろうと思っていたのですが、意外にも、応援してくださる方が多く、何事もやってみるものだなと思いました。

11月24日の大会では、昨年も来てくれた方、今年応援に来てくださる方をがっかりさせないよう、楽しんでもらえるよう、全力を尽くします。

努力は報われるとは限らず、望んだ結果とならないところもあると思いますが、どんな結果でも後悔しないように、限界の限界まで、最大限できることやって、日本大会に臨みます」