女児への不同意性交罪で懲役6年 アルコール依存症、責任能力認める
親族の女児への不同意性交罪に問われた阿部雄二被告の判決が8日、札幌地裁であり、井戸俊一裁判長は懲役6年(求刑懲役7年)を言い渡した。
弁護側は、犯行当時の責任能力を争っていた。
判決によると、阿部被告は昨年11月19日午前7時ごろ、札幌市内の親族宅に宿泊した際、16歳未満の女児のベッドに入り込み、服を脱がせて口腔(こうくう)性交をした。行為後は「バレたらやばい」などと言って女児に布団をかぶせ、その中でも胸や性器を触った。
阿部被告はアルコール依存症で、前日の朝から断続的にビールを飲んでいた。
弁護側は、阿部被告に犯行当時の記憶はなく、心神耗弱の状態だったと主張。一方、地裁は阿部被告が目的に沿った行動をとっていたことを指摘し、単に酩酊(めいてい)状態だっただけで責任能力はあったと認定した。
その上で、被害後に女児が学校で授業を受けられなくなったり、自傷行為を試みたりするなど、「女児の心に深い傷を負わせた悪質な犯行」と指摘した。(上保晃平)