【日本代表の最新序列】対戦国も震える多士済々の陣容。上田選外、古橋復帰で1トップはどうなる?
11月の北中米ワールドカップ・アジア最終予選(15日にインドネシア代表、19日に中国代表といずれもアウェーで対戦)に挑む日本代表のメンバー27人が11月7日に発表された。
【画像】インドネシア&中国戦に挑む日本代表招集メンバーを一挙紹介!
サウジアラビアに2−0で快勝し、オーストラリアに1−1で引き分けた10月シリーズの招集メンバーからの入れ替えは2人のみ。故障離脱中の上田綺世(フェイエノールト)と望月ヘンリー海輝(FC町田ゼルビア)が外れ、古橋亨梧(セルティック)が1年ぶり、橋岡大樹(ルートン)が5か月ぶりに復帰を果たした(高井幸大は10月のメンバー発表後に故障し、関根大輝が追加招集)。
そんな日本代表のメンバーについて、最終予選で採用している3−4−2−1システムで、現状の序列を整理した。
2か月連続で変動なしだったGKは、鈴木彩艶(パルマ)が一番手。初挑戦のセリエAでは、飛び出しがやや危なっかしいと指摘されているものの、好セーブを連発し、フィードの高い評価を受けている。Jリーグで好パフォーマンスを見せている大迫敬介(サンフレッチェ広島)と谷晃生(町田)がその牙城を崩すのは現状では難しい。
ともに怪我が再発した冨安健洋(アーセナル)と伊藤洋輝(バイエルン)が引き続き不在の3バックは、右から板倉滉(ボルシアMG)、谷口彰悟(シント=トロイデン)、町田浩樹(ユニオン・サン=ジロワーズ)が並ぶ。
復帰した橋岡が右CBに入り、板倉が中央に回るオプションもあるだろう。前回は不参加となった高井幸大(川崎フロンターレ)と両足を使える瀬古歩夢(グラスホッパー)がバックアッパーで控える。
ダブルボランチはキャプテンの遠藤航(リバプール)と、今予選でMVP級の躍動を続ける守田英正(スポルティング)。第4節のオーストラリア戦で体調不良の前者に代わってスタメンを担った田中碧も新天地のリーズで評価を高めており、控えまで盤石だ。
10月に続いて招集された藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン)は、海外組を含めた“フル代表”デビューを果たせるか。
両ウイングバックは、もったいないほど人材が豊富な最激戦区だ。まず右は、4戦連続でスタメンを張った堂安律(フライブルク)が最上位だが、途中出場で違いを見せ続けている伊東純也(スタッド・ドゥ・ランス)も言うまでもなくレギュラーと遜色ない。4バック時代は不動の右SBだった菅原由勢(サウサンプトン)はそろそろ最終予選初出場を果たしたいところだが、それが容易ではないほど層が厚い。
左ウイングバックは三笘薫(ブライトン)がスタメンを担う。ただ、途中投入されたオーストラリア戦でキレキレのプレーを連発した中村敬斗(S・ランス)も控えており、途中から三笘をシャドーに回して同時起用する手をまた使う可能性は十分にある。さらに、クローザー役として最適な前田大然(セルティック)もおり、ベンチ外が続いている38歳の長友佑都(FC東京)が出番を得るのは簡単ではない。
ここまで4試合は2シャドーの一角を南野拓実(モナコ)で固定し、相棒が久保建英(レアル・ソシエダ)→鎌田大地(クリスタル・パレス)→鎌田→久保と入れ替わっている。ただ、コンディションが万全であれば、やはり23歳のレフティの方が序列は上と見る。
また、10月シリーズでは南野もインパクトを残せなかったため、久保と鎌田で組むパターンも考えられる。ここまで出番なしの旗手怜央(セルティック)も、一度ピッチに送り出してほしい実力者だ。
最も注目されるのが、ここまで先発を担ってきた上田を欠く1トップだ。軸となるのは、短い出場時間で今予選2ゴールを挙げている小川航基(NEC)だろう。実績を考えれば、まだデビューを果たしていない大橋祐紀(ブラックバーン)よりも古橋が上で、スターターを務める可能性は十分にある。
ここまではスタメンの入れ替えをほとんどしてない森保一監督が、対戦国を震撼させるこの多士済々の陣容をどう使い分けるのか。そのマネジメントにも注目したい。
文●江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)
【画像】インドネシア&中国戦に挑む日本代表招集メンバーを一挙紹介!
サウジアラビアに2−0で快勝し、オーストラリアに1−1で引き分けた10月シリーズの招集メンバーからの入れ替えは2人のみ。故障離脱中の上田綺世(フェイエノールト)と望月ヘンリー海輝(FC町田ゼルビア)が外れ、古橋亨梧(セルティック)が1年ぶり、橋岡大樹(ルートン)が5か月ぶりに復帰を果たした(高井幸大は10月のメンバー発表後に故障し、関根大輝が追加招集)。
2か月連続で変動なしだったGKは、鈴木彩艶(パルマ)が一番手。初挑戦のセリエAでは、飛び出しがやや危なっかしいと指摘されているものの、好セーブを連発し、フィードの高い評価を受けている。Jリーグで好パフォーマンスを見せている大迫敬介(サンフレッチェ広島)と谷晃生(町田)がその牙城を崩すのは現状では難しい。
ともに怪我が再発した冨安健洋(アーセナル)と伊藤洋輝(バイエルン)が引き続き不在の3バックは、右から板倉滉(ボルシアMG)、谷口彰悟(シント=トロイデン)、町田浩樹(ユニオン・サン=ジロワーズ)が並ぶ。
復帰した橋岡が右CBに入り、板倉が中央に回るオプションもあるだろう。前回は不参加となった高井幸大(川崎フロンターレ)と両足を使える瀬古歩夢(グラスホッパー)がバックアッパーで控える。
ダブルボランチはキャプテンの遠藤航(リバプール)と、今予選でMVP級の躍動を続ける守田英正(スポルティング)。第4節のオーストラリア戦で体調不良の前者に代わってスタメンを担った田中碧も新天地のリーズで評価を高めており、控えまで盤石だ。
10月に続いて招集された藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン)は、海外組を含めた“フル代表”デビューを果たせるか。
両ウイングバックは、もったいないほど人材が豊富な最激戦区だ。まず右は、4戦連続でスタメンを張った堂安律(フライブルク)が最上位だが、途中出場で違いを見せ続けている伊東純也(スタッド・ドゥ・ランス)も言うまでもなくレギュラーと遜色ない。4バック時代は不動の右SBだった菅原由勢(サウサンプトン)はそろそろ最終予選初出場を果たしたいところだが、それが容易ではないほど層が厚い。
左ウイングバックは三笘薫(ブライトン)がスタメンを担う。ただ、途中投入されたオーストラリア戦でキレキレのプレーを連発した中村敬斗(S・ランス)も控えており、途中から三笘をシャドーに回して同時起用する手をまた使う可能性は十分にある。さらに、クローザー役として最適な前田大然(セルティック)もおり、ベンチ外が続いている38歳の長友佑都(FC東京)が出番を得るのは簡単ではない。
ここまで4試合は2シャドーの一角を南野拓実(モナコ)で固定し、相棒が久保建英(レアル・ソシエダ)→鎌田大地(クリスタル・パレス)→鎌田→久保と入れ替わっている。ただ、コンディションが万全であれば、やはり23歳のレフティの方が序列は上と見る。
また、10月シリーズでは南野もインパクトを残せなかったため、久保と鎌田で組むパターンも考えられる。ここまで出番なしの旗手怜央(セルティック)も、一度ピッチに送り出してほしい実力者だ。
最も注目されるのが、ここまで先発を担ってきた上田を欠く1トップだ。軸となるのは、短い出場時間で今予選2ゴールを挙げている小川航基(NEC)だろう。実績を考えれば、まだデビューを果たしていない大橋祐紀(ブラックバーン)よりも古橋が上で、スターターを務める可能性は十分にある。
ここまではスタメンの入れ替えをほとんどしてない森保一監督が、対戦国を震撼させるこの多士済々の陣容をどう使い分けるのか。そのマネジメントにも注目したい。
文●江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)