こんにちは、ミーキャップ取材班の学生ライター「りん」です!

私が大好きな自動車レースのドライバーさんに突撃インタビューした企画の第2弾。

今回も10月19〜20日に開催された「SUPER GT 第7戦 3Hours RACE」の会場、オートポリス(大分県日田市)からお送りします!

登場していただくのは坂口夏月選手、井口卓人選手、吉田広樹選手。3人とも九州出身です。

まずは坂口夏月選手(87号車 METALIVE S Lamborghini GT3)に聞いてみましょう。福岡市の出身だそうですね。福岡からも近いオートポリスでの思い出はありますか?

「僕が走ったのは10回くらいしかないんすけど、正直どうだろう…特にGTでは良い結果で終われてなくて。地元九州なんで表彰台でゴールしたいなという思いが一番です。毎年、300人近くが『坂口夏月応援シート』を買って応援に来てくださるので、その方々のためにも成績を残したいと思いながらレースをしています」

GTとは国内最高峰の自動車レース「SUPER GT」のこと。会場のグッズ売り場の一角には、ガレージハウスを手がける福岡市の会社「建築マニア」さんのブースがあり、そこで応援シートが販売されていました。たくさんのファンでにぎわっていましたよ。地元から応援されていることが伝わりますね。

「小さいころから阿蘇のミルクロードとかに家族旅行で来ていて、レース以外の思い出もたくさんあります。免許を取って初めて走りにきたのも阿蘇でした。すごい好きな場所です」

オートポリスから阿蘇は近いですもんね。なぜ最初のドライブコースに選ばれたのですか?

「やっぱり景色。生まれ月の9月に免許を取って、9月の阿蘇は景色がいいからと、僕の運転で家族と一緒に行きました。大観峰でソフトクリームを食べたりしました」

大観峰だったらソフトクリームは定番ですよね。

オートポリスに来たときに定番でやることはありますか?

「うーん、難しいっすね。僕、レースだとこうなっちゃうタイプ(集中するタイプ)。それ以外のことが楽しめない性格なんで…」

さすがの集中力ですね。それではレースに向けた意気込みをお願いします。

「予選から良いポジションを獲得して、ファンの皆さんの前で表彰台に乗るところを見せられるように頑張りたいなって思います」

取材の後は、私も同じ福岡市出身ということで“福岡市トーク”で盛り上がりました。

「思い出はいっぱいあって。24歳くらいまでずっと福岡にいて、糸島にはよく行きました。海沿いが好きで、志賀島の金印ドッグを食べたり。海が隣にあって、背中には山があって、車に乗る方にはすごい楽しい場所だなって思います」

お話しているうちに、私が通おうと思っている自動車学校「マイマイスクール花畑」の話題にも。坂口選手も「卒業生」で、マニュアル車の運転の秘訣を教えていただきました。

「落ち着いて一個一個、丁寧に操作するのが大事かな。マニュアル免許を取ったらオートマはすごい楽になって、運転がより楽しくなるからオススメです。頑張ってください!」

逆に応援されてしまっては、マニュアルにするしかない! 不器用な私ですが、必死に頑張ります。

お次は井口卓人選手(61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT)。福岡県柳川市の出身です。オートポリスや地元への愛はありますか?

「オートポリスのレースのときはいつも、スバルのファンシートの横に井口卓人の名前が付いた応援席も作っていただき、地元の友達や知り合いがたくさん来てくれます。ここで戦えるのは僕にとってすごく誇らしいし、ファンの皆さんと楽しめる場所です」

すてきですね。そんな温かい地元での思い出はありますか?

「高校まで過ごして、上京してレースの世界に入ったんですが、やっぱりご飯がおいしいし、人がすごい優しかったな。関東が優しくないわけではないですけど、一体感というか、九州みんなで盛り上げようみたいな感じがすごくあったので、仲間意識が高いなって思ってます」

実は私、関東に行った経験がなくて。東京でも違いを感じることがありますか。

「同じマンションに住んでいても関わりが薄い中、九州の人たちはすごくコミュニケーションをとるし、いろんな人と仲良くなれる。僕もそうなりたいなって思います」

そうなんですね。九州育ちの私も、温かい九州の良さが染み込んだ優しい人になりたいです!

それでは決勝への意気込みやファンへのメッセージをお願いします。

「午前に予選、午後に決勝で長い一日になります。九州のファンの前で僕たちが乗っているBRZがかっこよく速く走っている姿をお見せしたい。チーム一丸となって頑張ります」

そうなんです。実は初日、雨や濃霧の影響で走る姿を見られませんでした。どれだけの濃霧だったか、下の写真を見ていただきたいです。ぜんっぜん前が見えません。一般道ですら怖かったです…。

今回の最後は吉田広樹選手(52号車 Green Brave GR Supra GT)。熊本県出身ということで、昨年から「オートポリスアンバサダー」を務められています。オートポリスはどんな印象ですか?

「厳密にいうと大分県なので地元とはちょっと違うんですが、間違いなく熊本から一番近く、ホームみたいなイメージです。九州で大きなレースができるサーキットはここしかないし、アンバサダーとして九州にモータースポーツを広めたいし、レースでなくても車好きの人を増やしてファンを増やしたいという目的があります」

「そういう意味で、自分にとってSUPER GTはすごい特別。幸い、リザルトも僕らのチームのマシンとかタイヤに相性が良いおかげで、昨年、一昨年と連続優勝できました。今年ももちろん3連勝を目指したい。ただ、今年はレギュレーションが変わって1日で予選と決勝をやるので、昨年までの速さがすぐ出せるか分からない部分もある。それも含めて精いっぱい走り3連勝目指したい」

実は私、昨年も観戦して、吉田選手が優勝された姿を生で見たんです。

「来てくれてたんだ! 2号車とは車の特性が似ていて『JAF GT』という自分たちで作る車でエンジンもタイヤも同じブリヂストン。同じ道具を使っている人たちにはやっぱ負けたくない!」

確かに2位の方たちが悔しがっていたのも印象的でした。車の性質を詳しく教えていただき、ここまで同じだったとは…驚きました。

「例えば、フェラーリだ、ポルシェだ、GT−Rだとか、タイヤメーカーが違ったりすると、負けた言い訳にはできないけど『まぁ、しょうがないな』って思えるんですけど、タイヤもエンジンも一緒だと、ストレートが遅い速いも言い訳にできない。そういう意味で抑えきって勝ったのがシリーズチャンピオンにつながった。レース人生の中でもベストと思える内容でした。しかも地元でもあるし、アンバサダーさせてもらっているオートポリス。今年も再来ができれば」

まさか昨年のレースの裏にこんな物語があって、しかも吉田選手の生涯ベストレースを生で観戦できていたとは感激です。

話は変わりますが、地元・熊本での思い出はありますか?

「引っ越しとかでずっといたわけではないんですけど、もともと車が好きで、熊本の整備士専門学校に通ったんすよ。卒業前にレースを始めたいと思って鈴鹿に出たんですけど、友達も多くて明日も地元の同級生が見に来てくれます。やっぱり帰ってくると落ち着くし、熊本県出身ということもあって応援してくださる方々も多いので、ホームのイメージでうれしいですね」

「専門学校のころはシルビアで峠や阿蘇を走ってたんです。ミルクロードは分かります? 車好きからレースに気持ちが移行してくのも熊本の思い出なんで、地元感があります」

私は特に朝景色も好きです。

「サーキットに来る道中もドライブコースとしても楽しめると思うんで、普段は九州に来られない人も楽しんでもらえたらなと思っています」

では最後に、オートポリスアンバサダーとして一言お願いします!

「この役割の正解がまだ分からず、試行錯誤しながらやっています。本州と比べて大きいサーキットが一つしかないので、昨年のような見ているお客さんが盛り上がるレースをして、サーキットに遊びに来て、車好きになってもらったらいいなって思います。そういうレースができるようにアンバサダーとしても頑張りたいなと思っています」

さて、今回の記事はここまで。坂口選手、井口選手、吉田選手、ありがとうございました!

次回はインタビューの最後を飾る沖縄の“しまんちゅくん”こと平良響選手。GT300クラスの2号車muta Racing GR86 GTを運転する注目株です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

次回もおったのしみに〜!

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