あれから10年 広瀬すず 本格サスペンスドラマで初主演で新境地「丁寧に大切に演じられたら」
女優の広瀬すず(26)が来年1月スタートのTBSドラマ「クジャクのダンス、誰が見た?」(金曜後10・00)で本格サスペンスドラマに初主演する。2015年1月期の日本テレビ「学校のカイダン」で連ドラに初主演してから丸10年、新たな挑戦作となる。
原作は女性漫画誌「Kiss」(講談社)で連載中の浅見理都氏の同名作品。タイトルはヒンディー語のことわざが語源で、作中では「たとえ誰も見ていなかったとしても、犯した罪から逃げることはできない」という意味で使われる。物語は主人公の女子大学生が、2人で暮らす元警察官の父が殺されることから始まる。父が残した手紙を基に、弁護士と事件の真相を追っていく。
広瀬が演じるのはごく普通の大学生。事件をきっかけに平穏な日常が失われ、行動を起こしていく。原作では、父がかつて捜査に関わった事件を取材していた週刊誌記者を突撃訪問する場面も描かれており、行動的な一面も持っている女性だ。
また、年上の登場人物が多いことも特徴。周囲の大人によって心情も動かされ、父が被害者となった事件を追うことでさまざまな感情の起伏がある難しい役どころだ。広瀬はクランクインを前に「強い意志と、希望、そして迷いを丁寧に大切に演じられたら」と意気込んでいる。
2013年の女優デビュー以降、元気な笑顔をトレードマークに、明るい役柄で多くの人を魅了してきた。一方、10代後半の頃から「怒り」(16年)や「三度目の殺人」(17年)などの映画では暗い役柄に挑戦し、心や感情の機微を巧みに表現する演技が評価されてきた。最近も「流浪の月」(22年)などの作品で評価を不動のものにしている。ドラマ初主演から10年の節目で、また成長した姿を見せてくれそうだ。