ソフトバンク石川

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 ソフトバンクの石川柊太投手(32)が今年6月に初取得した国内フリーエージェント(FA)権の行使を決断したことが3日、分かった。プロ11年目の今季は15試合の登板で7勝に終わったが、優勝争いが本格化した8月以降の先発6登板で5勝を記録。4年ぶりのリーグ制覇に大きく貢献した。日本シリーズが終了したこの日は「今後についてはまだ分からない。これからゆっくり考えたい」と話すにとどめたが、球団にはすでに権利を行使する意思を伝えたとみられる。

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 石川は育成ドラフト1位で創価大から2014年にソフトバンクに入団した。16年に支配下登録されると、20年には先発ローテの一角として11勝3敗、勝率7割3分6厘で最多勝と最高勝率のタイトルを獲得。23年8月18日の西武戦では育成出身選手史上2人目の無安打無得点試合も達成するなど、通算185試合の登板で56勝41敗、3.32の成績を残している。

 また、今回のDeNAとの日本シリーズでは第4戦に先発して敗戦投手となったが、降板した6回途中まで4番オースティンのソロ本塁打による1失点に抑えるなど、日本シリーズ通算4勝と「大舞台に強い石川」を遺憾なく発揮した。

 石川の今季年俸1億2000万円(推定)は人的、金銭ともに補償が発生しないCランクとみられ、権利を行使した場合は争奪戦に発展する可能性がある。一方で、ソフトバンク側は2連覇を目指す来季も必要な戦力として複数年契約を用意し、慰留に努める方針を固めている。石川自身は球団に認められる宣言残留を含め、正式オファーを受けた球団の話を聞いた上で、今後についての決断を下すようだ。