後半終了間際、決勝ゴールを決め走り出す福岡・岩崎(撮影・栗木一考)

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 ◆明治安田第35節・福岡2―1柏(3日、ベスト電器スタジアム)

 待望の一撃が後半追加タイムに出た。移籍後初得点がJ1残留を決める決勝弾。福岡が敵陣深くで得たFKからの攻撃で、最後は岩崎悠人が右足でねじ込んだ。「やっとサポーターとシゲさん(長谷部茂利監督)にゴールを見せられた」。同じ滋賀出身で元ソフトバンクの松田宣浩さんの決めポーズ「熱男」も披露した。

 J1屈指の運動量を誇る岩崎は鳥栖から今季加入し、チームで唯一全35試合に出場。主に前線からのプレスで貢献しながら、ゴールで応えられない日々が続いた。「でもシゲさんは選手を尊重し、思い切ってプレーできる環境をつくってくれた」。今季限りで退任する長谷部監督の期待に応えようとリフティングから見直し、シュートが浮かない感触をつかんだ。

 前半40分には金森健志が今季初得点。2人を得点源と見込んできた長谷部監督は「選手やスタッフの信頼を勝利という形で実現してくれた」とたたえ、同時に「元々5得点5アシストはできる。物足りない」とも注文した。残留は決めても残り3試合、最後まで気を緩めない。(末継智章)