「癇癪持ちで束縛癖がある妻」と“離婚させてもらえない”夫。法律の専門家が授けた“作戦”を決行した結果
妻は座骨神経痛の持病を抱えており、痛み止めの薬を飲むと、情緒が多少、不安定になる傾向がありました。そこで拓真さんは「寂しく思うのは薬のせいじゃないかな?明日になれば良くなると思うから、もう少し待っていて」となだめるのですが、妻は「好きじゃないの? 嫌いになったの?」と迫ってくるのです。
拓真さんは否応なく「好きに決まっているじゃないか」と言わされ、とりあえず急場をしのぐのですが、いつ妻からLINEが届くのか……出張中は事あるごとにスマホを見て、連絡が「ない」ことを確認することで安心する癖がついてしまいました。
妻が寂しがるのは自宅で1人きりだから。拓真さんはそう思ったのですが、夫婦の間に子どもが産まれても、妻の性格は変わらず、同じことが繰り返されました。例えば、「香菜(子の名前)が転んじゃったの、今すぐ帰ってきて!」と言うので、拓真さんは「大丈夫か? まだ戻れないから、そんなに酷いなら病院に連れていって!」と返したそう。
実際にはつかまり立ちに失敗し、床に顔をぶつけただけで、病院に行くほど酷い怪我ではありませんでした。子どもの有無にかかわらず、妻は独りよがりな求愛メッセージを送り続けたのです。
◆「妻の二面性」の背景には義母の存在が
そして3つ目の問題は依存性です。拓真さんの頭を悩ませたのは妻の二面性。まず前者(ソファー)の件で拓真さんは思わず「何だこれは? 何をやっているんだ!」と声を荒げてしまったそう。そうすると妻は「覚えていないの。許して」と懺悔したので一件落着したはずでした。しかし、数日後に拓真さんがソファーをなでながら「きれいになってよかったなぁ」とつぶやくと妻は激怒。「寂しい思いをさせるからいけないんでしょ?」と怒り心頭。拓真さんを悪者扱いし始めたのです。
そして後者(子どもの怪我)の件で拓真さんは出張から帰ると「仕事に集中できないじゃないか」と注意したところ、妻は「ごめんなさい。何も考えないで」と謝罪したので、妻の行き過ぎた言動に問題があると結論付けたはずでした。しかし、数ヵ月後、拓真さんが次の出張の予定を伝えると、妻は「仕事と家庭、どちらが大事なの?」と怒り出したのです。妻が不安になるのは拓真さんにも責任があると言わんばかりでした。
このように妻はほとぼりが冷めると態度が変わる傾向があるようです。筆者が「何かあるんですか?」と質問すると、拓真さんは「どうもお母さんが絡んでいるようで……」と嘆きます。妻が義母にこのことを相談し、義母が「寂しい思いをさせるからいけないんでしょ?」、「仕事と家庭、どちらが大事なの?」と助言したのではないかと。
もちろん、妻も大の大人なので、自分の頭で考え、義母の助言を聞くかどうかを決めれば良いのですが、妻は義母に逆らえないタイプ。いつも言いなりでした。せっかく夫婦の間で仲直りをしても、義母が介入すると元の木阿弥。喧嘩が再発してしまうことに拓真さんは頭を悩ませていました。
◆離婚したい夫に対して「ある策」を授けた
法務省の司法統計(2020年)によると、家庭裁判所へ申し立てられた婚姻関係事件(5.8万件)のうち、20%(1.2万件)は取り下げられています。離婚調停の場合、基本的には離婚したい側が申し立てています。つまり、5人に1人は離婚を取りやめている計算です。
そこで筆者は離婚、復縁のどちらに転んでもいいように「ある策」を授けました。そうすると幸運が続き、一度は離婚を避けられそうな流れになりました。