在籍23年…J2大分の功労者、西山哲平GMが今季限りで退任 経営危機下で戦力整備
J2大分トリニータは1日、西山哲平ゼネラルマネジャー(GM)(49)が今季限りで退任すると発表した。
千葉県出身の西山GMは2002年に山形から当時J2の大分に加入。同年のJ2優勝とJ1昇格に貢献すると、J2降格が決まった09年限りで引退した。10年からは大分の強化部に入り、最大約12億円の債務超過に陥っていた経営危機のチームで人件費が少ない中、若手を中心に有望な選手を獲得。2度のJ1復帰を果たし、20年からはGMを務めた。
23年間にわたってクラブを支えてきた功労者だが、J2残留争いを強いられた今季の戦いぶりを「到底受け入れられるものではありません。自分の力不足を痛感しております。心よりおわび申し上げます」とクラブを通じて謝罪した。
西山GMがクラブを通じて発表したコメントは次の通り。(原則、原文のまま)
大分トリニータに関わる全ての皆様へ
日頃より大分トリニータに多大なるご支援・ご声援をいただき誠にありがとうございます。この度、わたくし西山哲平は今シーズンをもちましてゼネラルマネージャーを退任することとなりました。2009年の選手引退後、スカウト担当を皮切りに15年間もの長い間、強化担当スタッフとしてチーム強化に携わらせていただきました。2015年のJ3降格後には強化責任者である強化・育成部長に就任し、皆様のご支援のお陰で1年でのJ2復帰、その2年後の2018年にはJ1昇格を達成することが叶いました。これもひとえに皆様の後押しのお陰です。本当にありがとうございました。
しかし、その後コロナ禍での闘いになった2021年には残念ながらJ2に降格してしまい、特に今シーズンのJ2残留争いに巻き込まれる事態につきましては、到底受け入れられるものではありません。自身の力不足を痛感しております。心よりお詫び申し上げます。
ただ、在任中は自身の全てを大分トリニータに捧げてきたことだけは胸を張って言えます。2003年ホーム最終戦の試合後に大怪我により松葉杖でスタジアムをラウンドした私に多くの励ましの声を掛けていただき、その恩返しがしたい一心で今まで闘ってこれました。どんなに励まされたことか。その感謝は言葉に尽くせません。
在任中トップチームの強化と共に大分トリニータが真の意味で「育成型クラブ」となるようアカデミー組織含めた仕組みの改革にも取り組んで参りましたが、まだまだ完成形とは言えません。志半ばでという思いもありますが、違う立場とはなりますが、今後の大分トリニータがより多くの方から愛されるクラブになれるよう、引き続き微力ながら貢献できたらと思っております。
「トップチームにおけるアカデミー出身選手の出場実績が50%を超える」、「躍動感のあるサッカーで応援してくださる全ての方の活力になる」大分トリニータがそんな存在になれたらと思っております。
愛する大分トリニータへの引き続きのご支援ご声援の程、宜しくお願い申し上げます。
在任中は本当にお世話になりました。本当にありがとうございました。