ノック中に笑顔をみせる末包(撮影・市尻達拡)

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 広島が1日、宮崎県日南市で4日から行われる秋季キャンプのメンバーを発表し、若手を中心に38選手が名を連ねた。最年長として参加する末包昇大外野手(28)は「全体練習ではしっかりと引っ張っていければ」と若ゴイ軍団の先頭に立つ意気込みを披露。キャンプは4〜20日までで、休養日は8、12、16日に決まった。

 己だけでなく、チーム全体にも目を配る。2年連続で最年長での秋季キャンプ参加。若手の域を脱し、中堅に差しかかる末包は「今年は若手がふがいないと言われていた。僕の『レギュラーで出る』という目標は変わらないけど、全員で底上げして、若い力をもっと出せるように力を合わせてしっかりやっていきたい」と俯瞰(ふかん)した。

 3年目のシーズンを終えたばかりだが、今季は1軍で79試合に出場。参加メンバーの中では経験豊富だ。自身のライバルにもなり得る年下の同僚たちに対して、「自分の得た知識とか経験なんかも踏まえて、いい方向にやっていければなと思う。もっともっと若い力を出していければなと。僕が多分一番(年齢的に)ド真ん中くらい。そこはしっかりと向き合いたい」と自覚をにじませた。

 今キャンプは練習量が例年より増えることが予告されている。キツい練習を乗り越えるためには元気が必要。「雰囲気はよく、ただ締めるところはしっかりと締める。全員で達成感を共有したい」とメリハリを意識していく。

 この日はマツダスタジアムの屋内練習場で行われている秋季練習に参加し、ひときわ大きな声で周囲を盛り上げた一方、打撃練習では黙々と汗を流した。「まずはケガなく!」。フレッシュな面々が集う日南の地で末包が兄貴肌を見せる。