U17女子W杯リトルなでしこはベスト8敗退…イングランドにPK戦で敗れて10年ぶり優勝ならず

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 『FIFA U-17女子ワールドカップ2024』準々決勝が27日にドミニカ共和国で行われ、サッカーU−17日本女子代表(リトルなでしこ)はイングランドと対戦した。

 日本はグループステージ初戦でポーランドに0−0で引き分けたが、第2節ブラジル戦では、佐藤ももサロワンウエキ、古田麻子の得点で逆転勝利。第3節ザンビア戦も眞城美春の2得点、佐藤、太田美月の4ゴールでザンビアに勝利し、2勝1分のグループ首位で突破した。対するイングランドは、朝鮮民主主義人民共和国、ケニア、メキシコと同組のグループCを2勝1敗の2位で勝ち上がってきた。

 試合の立ち上がりから日本は、安定したボールポゼッションと連動したプレスで優位に試合を進めた。すると、23分に日本が見事な崩しを見せる。中間スペースを上手く使って前進すると、右サイドでフリーになった古田へ展開。古田はドリブルで仕掛けながら、後方からオーバーラップしてきた青木夕菜と数的有利をつくり、相手DFをひきつけてラストパス。ペナルティエリア内でフリーになった青木は、難しい角度からのシュートだったが右足を振り抜き、鋭いシュートはGKの手を弾いて逆サイドネットに突き刺さった。青木の今大会初ゴールで日本が先制に成功する。

 しかし、得点からわずか3分後、失点を喫してしまう。左サイドのジェーン・エフェ・オボアヴウォドゥオにドリブルで突破されて深い位置まで侵入を許すと、ゴール前へラストパスを送られ、最後はエリカ・メグ・パーキンソンに決められてしまった。27分に1−1の同点に追いつかれる。

 ただ、日本は失点で崩れず、わずか2分後に勝ち越しに成功する。29分、左サイドバックの鈴木温子がドリブルで深い位置まで突破してゴール前へクロスを送ると、イングランドGKホープ・マクシェフリーがファンブル。ミスを見逃さず、素早く平川陽菜が詰めて、ゴールに押し込んだ。得点した平川は37分に辻あみるとの交代でベンチへ下がった。

 このままハーフタイムかと思われた前半アディショナルタイム(AT)、イングランドの左サイドからクロスを許すと、ペナルティエリア内で福島望愛がネリー・ラスに対応。この接触プレーでイングランドは今大会採用されているフットボール・ビデオ・サポート(FVS)を使用する。ただ、オンフィールドレビューの結果、ネリー・ラスのハンドが取られて、PKは与えられなかった。

 その後、前半のラストプレーで青木が完全にスルーパスから抜け出してペナルティエリア内からフリーでシュートするが、枠を捉えられず、前半は2−1と日本リードで折り返す。

 後半は立ち上がりから前がかりに仕掛けてきたイングランドにやや押される展開になった。日本も52分に榊愛花が枠内シュートを放ちゴールを脅かすが、時間の経過とともに疲労の色が見えるようになる。

 すると、73分に失点を喫してしまう。イングランドにコーナーキックからザラ・ジュリー・ショーのヘディングシュートを許すと、そのままゴールネットに吸い込まれた。2−2と同点に追いつかれた。

 後半ATにイングランドはPK戦に備え、GKレベッカ・フェイス・ドーセットを投入。そして、このまま後半は終了し、2−2でPK戦に突入した。PK戦でイングランドは4人全員が成功。日本は途中出場のGKレベッカに2本のシュートを止められ、PK戦で1−4と敗れた。

 勝利したイングランドは準決勝でスペインと対戦する。

【スコア】
U−17日本女子代表 2−2(PK:1−4) U−17イングランド女子代表

【得点者】
1−0 23分 青木夕菜(U−17日本女子代表)
1−1 27分 エリカ・メグ・パーキンソン(U−17イングランド女子代表)
2−1 29分 平川陽菜(U−17日本女子代表)
2−2 72分 ザラ・ジュリー・ショー(U−17イングランド女子代表)