来園者が“清き3票”投じる…東山動植物園で伝統の『人気動物ベストテン』新人のコモドオオトカゲが上位を窺う
衆議院選挙は5日後に迫っていますが、名古屋市千種区の「東山動植物園」でも“負けられない戦い”が行われています。
■人気イベント「ベストテン」の投票始まる
千種区の東山動植物園につくられたポスターの掲示板。1968年からおよそ2年に1度開かれてきた伝統のイベント「第26回人気動物ベストテン」の投票です。
来園者が投じるのは清き“3票”で、飼育されているおよそ450種類の中から好きな3種類を選んで、スマートフォンから投票します。
2024年で来園40周年、過去14度にわたり1位に輝いた「コアラ」も有力候補ですが、今回は激戦も予想されています。
東山動植物園の担当者:
「新しく来たコモドオオトカゲだったり、前回いなかったホッキョクグマも人気な動物なので、ランクインしてくるかが楽しみです」
ホッキョクグマは4年前に別のオスが死んで以来、久しぶりの来園で、ダイナミックに水に飛び込む様子が人気の“大型”新人です。
そして、22日も長い列ができたコモドオオトカゲの「タロウ」は、爬虫類としての初めてのベスト10入りをほぼ確実にし、さらに上位を窺う勢いです。
子供
「ぼくはキリン…じゃなくてゾウさん。やっぱりカエルだった」
男性:
「俺はトラだ。寅年なので」
女性:
「スナネコとか。猫が好きだから」
■ホンモノの選挙の投票は?専門家は「マイ争点」決めて投票呼びかけ
楽しそうに一票を投じる“有権者”たちですが、ホンモノの選挙(衆議院選挙)の投票は済ませましたでしょうか。
女性:
「来週投票だね。こっちの方がしやすいですよね、気軽にね。もうちょっと純粋に投票できればいいけどね」
男性:
「こっちの方が選べる数が多いから面白いなと思います。動物だと結構な数がいるけど、うちの選挙区だと5人から選ぶから、選ぶ幅が少ないなと思います」
「衆院選の投票もこんな風に気軽ならいいのに…」「動物と違って、投票したい候補者がいない!」といった声も。
毎回、投票率の低さが課題となっている国政選挙ですが、とくに今回の衆院選は急な日程となったこともあり、前回と比べ期日前投票の出足も遅れています。
政治学が専門の三浦准教授は、どう一票を投じていいかわからないという人に対し、どれか1つでも「マイ争点」を決めて投票所に足を運んでほしいと話します。
名古屋市立大学の三浦哲司准教授:
「自分なりの争点をどれか一つ選んで、それを元に投票先を決める。全ての政策を丹念に把握して自分の1票を投じるというのが難しいという方もいると思いますので。夫婦別姓とか子育て支援とか、どれか1つに絞って投票先を決めるというやり方でも、私個人としては問題ないかなと思っています」
■過去も1位は…2024年はスマホ投票導入しさらに投票率アップへ
東山動物園の人気投票は、2年に一度の投票ですが、前回2022年の1位は2021年に仲間入りしたレッサーパンダでした。
2020年は、東山のシンボルともいえるコアラでした。
2018年の1位は、人気者シャバーニがいるゴリラでした。この年は新しいゴリラ舎がオープンしました。
この人気投票の投票数は年々が増えています。入場者数の増加などの理由があるといいますが、2024年はスマホ投票を導入し、さらに投票率アップが期待できそうです。
投票期間は11月4日までです。