シンガポールの大学、中国の「教育ママ」の人気旅行先に―米メディア

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2024年10月14日、環球時報はシンガポールの大学が中国の教育ママの人気旅行先になっているとする米国メディアの記事を紹介した。

記事は、米ブルームバーグの11日付け文章を引用。1〜7日の国慶節連休中に多くの中国人がシンガポールの大学を訪れ、中国のSNS上では「シンガポールの大学参観攻略」のタグが付いた書き込みが14万件を超えたと伝えた。

一方、ここ数カ月で来訪者が激増しているシンガポールの大学では、一部の学生から「授業の妨げになる」「食堂が混雑するようになった」「観光客のマナーが悪い」という不満が出ていると指摘。南洋理工大学では今年に入って観光客から入場料を徴収したり、スクールバスの通行を観光バスに優先させたりといった措置を取っており、国慶節連休では複数の大学が来訪者を制限する措置をやむなく講じたと紹介した。

文章はその上で、中国では長きにわたり、冬休みや夏休みといった長期休暇の時期になると中国の小中学生の保護者が数多く国内外の有名大学を訪問すると紹介。特に夏休みは、国内では北京大学や清華大学といったトップクラスの大学のキャンパスが青少年でいっぱいになり、イエール大学やハーバード大学などを目的地に含む米国東西海岸旅行パッケージが売り出されると伝えた。

そして、シンガポールの大学に中国人が多く訪れていることは、中国の保護者がますます同国の大学教育に熱視線を注いでいることの表れだと指摘。シンガポール国立大学や南洋理工大学が世界の大学ランキングで上位に入っているほか、中国から近くて旅費が安く、ビザ制度も緩やかであることが背景にあるとした。シンガポール国立大学

文章は、8歳の息子を連れてシンガポール国立大学を訪れた38歳の中国人女性が「息子に大学の雰囲気を体験させたかっただけ」と語りつつ、「中国の大学も良いが、競争があまりに激しいので」と述べ、わが子を同大学で学ばせる願望をほのめかしたことを紹介した。(編集・翻訳/川尻)