【中日】井上一樹新監督はチームを再建できるか? 今オフ最大の懸案は「守護神」の去就
球団史上初の3年連続最下位に低迷した中日は、立浪和義監督が成績不振の責任を取る形で退任。井上一樹2軍監督が新たに就任した。2024年10月10日には会見が開かれた。
3年契約が切れるマルティネス、複数球団の争奪戦は必至か
井上新監督は中日で1軍打撃コーチ、2軍監督、阪神でヘッドコーチを歴任。野球評論家を経て、再び2軍監督に。
11年ぶりに中日に復帰し、今季はウエスタンリーグでシーズン終盤までソフトバンクと優勝争いを繰り広げた。惜しくも2位に終わったが、71勝46敗7分で勝率.607の好成績を残した。
育成の観点でも松木平優太が同リーグで最多勝に輝き、育成枠から支配下昇格して1軍で2勝をマークするなど、若手が頭角を現している。
今オフは現有戦力の底上げに加えてドラフト戦略、トレード、FAと戦略補強が注目される中で、最大の懸案事項はライデル・マルティネスの残留交渉だ。
チームは長年低迷しているが、その実力は「球界ナンバー1守護神」と言えるだろう。
今季は60試合登板で2勝3敗43セーブ7ホールド、防御率1.09。来日2度目の最多セーブのタイトルを獲得した。
来日通算14勝18敗166セーブ42ホールド、防御率1.71。今季で3年契約が切れるため、複数球団の争奪戦は必至だ。
抑えを補強ポイントにしている球団は多い
「ソフトバンク、DeNAが獲得レースに参戦することが報じられました。マネーゲームになると厳しいが、球団フロントはマルティネスの慰留に全力を注いでほしい。マルティネスがいるのといないのでは、試合終盤に相手に与える圧力がまったく違いますから」(スポーツ紙記者)
抑えが安定感を欠いて固定できず、補強ポイントにしている球団は多い。マルティネスは来季どの球団のユニフォームを着てマウンドに立っているだろうか。(中町顕吾)