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 料理評論家の服部幸應(はっとり・ゆきお)さんが4日に死去していたことが分かった。78歳。

 理事長を務める東京・渋谷区の服部栄養専門学校で倒れ、救急搬送されていたという。

 めがねに白髪姿の穏やかな笑顔がトレードマークで、丁寧な語り口での評論や、バラエティー番組にも数々出演した。「SMAP×SMAP」の人気企画「ビストロSMAP」にも協力するなど、日本に食育文化を広く根付かせた。

 中でも服部さんの出演番組で視聴者に印象を与えたのは、93〜99年までフジテレビ系で放送された料理バトル番組「料理の鉄人」。審査員だけでなく、料理人たちの調理の実況解説を担当。94年4月29日の放送では、挑戦者として和の鉄人・道場六三郎氏に挑戦し、敗れたこともあった。

 大人気番組を彩った名物出演者たちの訃報がここ数年、相次いでいる。中華の鉄人として出演、服部さんと同じく多くの料理番組で活躍した陳建一さんは昨年3月、間質性肺炎のため67歳で死去。挑戦者としてたびたび登場した、和食料理人の神田川俊郎さんも21年4月、新型コロナウイルスによる肺炎で、同じく挑戦者だった周富徳さんも14年4月、それぞれ帰らぬ人となった。また、服部さんとともに審査員を務めた“料理記者歴40年”の岸朝子さんは15年、91歳で死去している。

 SNSには「昨年の陳建一さんに続き『料理の鉄人』レギュラー陣が…」「また1人…料理の鉄人が…」「料理の鉄人とかで楽しませていただいたな」「料理の鉄人の服部先生が忘れられません」「料理の鉄人との死闘は語り草。ご冥福をお祈りします」「まちがいなく、料理の鉄人見てた世代には記憶に残る人だったなぁ」と追悼の投稿が相次いでいた。