夏の3ヶ月間、便座の暖房を「ON」のままにしていました。OFFにしていたらどれだけ節約できたのでしょうか?
便座の暖房を3ヶ月間ONにしていた場合の電気代は?
電気代の計算方法は、「消費電力(キロワット)×電力料金単価(円/キロワットアワー)×時間」です。
契約している小売電気事業者によって電力料金単価は異なります。ここでは、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定めた目安単価である31円/キロワットアワーを用いて計算します。
あるメーカーにおける便座の暖房の消費電力は、35ワットでした。これを用いて、便座の暖房をONにしたときに1日にかかる電気代を計算してみましょう。
0.035キロワット×31円/キロワットアワー×24時間=26.04円
3ヶ月を90日とすると、3ヶ月間でかかる電気代は約2344円です。つまり、夏の3ヶ月間便座の暖房をOFFにしていたら、約2344円節約できたといえます。
また、電源をOFFにするだけでなく電源プラグも抜いておくと、待機電力の節電にもつながります。長期間電源をOFFにするときは、電源プラグも抜いておきましょう。ただし、使用しているトイレや電力会社によって電気代は変わってくるため、金額は参考程度にしてください。
便座の暖房の電気代を節約する方法
便座の暖房をOFFにする以外にも、電気代を節約する方法があります。ここでは3つご紹介します。
1つ目は、使っていないときはフタを閉めることです。手動でフタを開閉するトイレの場合、フタを開けたままだと便座から放熱してしまい、閉めているときより電気代がかかってしまいます。
経済産業省資源エネルギー庁の「省エネ性能カタログ2023年版」によると、使わないときにフタを閉めると年間約940円の節約になるようです。
2つ目は、便座の暖房の設定温度を低めにすることです。経済産業省資源エネルギー庁の同資料によると、冷房期間は便座の暖房をOFFにし、便座の設定温度を1段階(中→弱)下げると、年間で約710円の節約につながるとのことです。
一年中同じ温度にするのではなく、季節ごとに設定温度を調整しましょう。
3つ目は、省エネ性能の優れた製品に買い替えることです。最新の便座の暖房は、省エネ性能が優れているものも販売されています。
加えて、睡眠時など長時間使用しない時間を設定するとその時間帯は便座の暖房をOFFにしたり、使用しない時間を学習して生活リズムに合った節電をしてくれたりする機能を備えているものもあるようです。
買い替えるために初期費用はかかりますが、長期的にみると節約できるかもしれません。
3ヶ月間、便座の暖房をOFFにしておくと約2344円電気代を節約できる場合がある
今回の試算結果によれば、夏の3ヶ月間、便座の暖房をOFFにしておくと電気代が約2344円節約できるケースがあると分かりました。また、電源をOFFにするだけでなく、電源プラグを抜いておくと待機電力も節電可能です。
便座の暖房をOFFにする以外にも、使用しないときはフタを閉めたり、便座の暖房の設定温度を低めにしたりすることも、電気代節約につながります。
省エネ性能や消費電力をおさえる機能に優れた製品に買い替えるのも、選択肢のひとつです。初期費用はかかりますが、長期的にみると節約になる可能性があります。
便座の暖房の使い方を見直すことは小さな取り組みですが、続けることで大きな節約につながる可能性があるため、習慣づけられるようにしましょう。
出典
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
経済産業省資源エネルギー庁 省エネ性能カタログ 2023年版 省エネ家電の上手な使い方・選び方 「電気便座」(147ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー