前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―
■ゲームウィズ <6552> 246円 (+50円、+25.5%) ストップ高
GameWith <6552> [東証S]がストップ高。同社は25日午後2時ごろ、デジタルガレージ <4819> [東証P]とアプリ外課金事業の共同推進に向けた戦略的パートナーシップで基本合意したと発表。今後の展開などが期待されたようだ。ゲームウィズが運営する国内最大級のゲームメディア「GameWith」と、Dガレージが提供するアプリ外課金サービスのシナジーにより、ゲーム業界における新たな収益モデルの創出を目指す構え。具体的には、GameWithの攻略サイト内で独自の決済プラットフォームを提供することを検討しているという。
■光・彩 <7878> 2,688円 (+500円、+22.9%) ストップ高
光・彩 <7878> [東証S]がストップ高。24日の取引終了後、10月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げ、流通株式数の増加により株式の流動性を高めるとともに、投資家により投資しやすい環境を整え、投資家層の更なる拡大や株主数の増加を図ることが目的という。
■ビーマップ <4316> 535円 (+80円、+17.6%) ストップ高
ビーマップ <4316> [東証G]がストップ高。東京証券取引所が24日の取引終了後、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を25日売買分から解除すると発表。また、日本証券金融も25日から貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分に係る銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表しており、取引負担の減少で短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買いが流入したようだ。
■日本新薬 <4516> 3,866円 (+478円、+14.1%)
東証プライムの上昇率トップ。日本新薬 <4516> [東証P]が続急騰。同社は24日、「ユバンシ配合錠」に関し、米ジョンソン・エンド・ジョンソン が肺動脈性肺高血圧症の治療薬として製造販売承認を取得したと発表した。両社で情報提供活動を実施するという。収益貢献を期待した買いが集まったようだ。肺動脈性肺高血圧症は、心臓から肺へ血液を送る肺動脈の血圧が異常に上昇する疾患で、厚生労働省により指定難病と位置付けられている。J&Jが実施した国際共同第3相ピボタル試験の結果に基づく承認で、日本新薬にとって肺高血圧症領域では、「ウプトラビ」などの製品群に「ユバンシ」が加わることとなる。
■サイボウズ <4776> 1,917円 (+163円、+9.3%)
東証プライムの上昇率2位。サイボウズ <4776> [東証P]が急反発。24日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を300万株(発行済み株数の6.30%)、または30億円としており、取得期間は10月1日から12月24日まで。資本構成の再構築を進め、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を図ることが目的としている。
■AIメカ <6227> 2,774円 (+232円、+9.1%)
AIメカテック <6227> [東証S]が続急伸。前日24日の米半導体株高を受け、東京市場でも相対的に出遅れている半導体製造装置関連などを中心に買い人気に火が付いた。同社は半導体パッケージ関連装置を主力商品として手掛けるが、生成AI市場の急拡大を背景としたAIサーバー向けで収益変貌が期待されている。貸株市場を通じた外資系証券経由の空売りが高水準に積み上がっていたことで、その買い戻しによる踏み上げ相場の様相を呈した。
■ジェイック <7073> 2,310円 (+175円、+8.2%)
ジェイック <7073> [東証G]が3日ぶり急反発。24日の取引終了後、子会社が運営するキャリア面談プラットフォーム「Kakedas(カケダス)」に登録するキャリアコンサルタントの登録数が3000人を突破したと発表。更なるサービス拡大を期待した買いを誘ったようだ。国家資格であるキャリアコンサルタントの有資格者が増えるなか、企業や行政からのキャリアコンサルタントに対する需要も高まり、新規登録者の増加につながった。
■アクシージア <4936> 630円 (+47円、+8.1%)
東証プライムの上昇率3位。アクシージア <4936> [東証P]が4日続急伸。前日24日は自社株買いの発表を契機に急速人気化したが、25日は一段と上げ足を強めた。株価は前週17日にマドを開けて下放れ、18日には上場来安値529円をつけるなど大底圏に沈んだが、真空地帯の下げでありリバウンドも鮮烈なものとなった。25日は中国の金融緩和を中心とした景気刺激策を好感する形で中国関連株に幅広く買いが流入した。そのなか、同社はスキンケア主体の化粧品メーカーでeコマースに強みを持ち、海外売上高比率が実に9割を占めている。しかも大半が中国向けで、同関連株の一角として物色の矛先が向いたようだ。25日は化粧品大手の資生堂 <4911> [東証P]なども大きく買われており、その連想も働いた。テクニカル的には17日に開けたマドを埋めに行く展開で、700円台半ばまでの戻り売り圧力の乏しさも、短期筋が食指を動かす背景となったようだ。
■サニーサイド <2180> 590円 (+44円、+8.1%)
サニーサイドアップグループ <2180> [東証S]が急反発。25日午前9時45分ごろ、元プロサッカー選手の中田英寿氏を10月1日付で新たに執行役員に選任することを決めたと発表した。同社グループが注力する社会的価値の創造に繋がる事業などを推進し、企業成長を加速させるためという。同氏の知名度や影響力を生かした今後の事業展開への期待が高まったようだ。
■Gセキュリ <4417> 6,580円 (+410円、+6.7%)
グローバルセキュリティエキスパート <4417> [東証G]が急反発。同社は24日、ウルトラ・レッド(イスラエル)が提供する「ULTRA RED」の取り扱い及び運用サービスの提供を開始したと発表しており、これが材料視されたようだ。「ULTRA RED」は、サイバー攻撃を受ける可能性のある外部公開資産を継続的に検出し評価する自動化ツール。Gセキュリは「ULTRA RED」のライセンス販売を開始するとともに、導入する企業が手間なく利活用できる運用サービスを提供することでサイバー攻撃被害から企業を守るとしている。
■アイビー <4918> 318円 (+20円、+6.7%)
アイビー化粧品 <4918> [東証S]が急伸。同社は24日取引終了後、25年3月期通期の単独業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の2億8000万円から4億5000万円(前期比2.4倍)に引き上げた。売上高予想も28億円から29億円(同6.9%増)に上方修正。足もとで強化製品「レッドパワーセラム」やレギュラー製品が好調なほか、下期は新製品の投入が多いため売り上げ増が期待できるとしている。
■安川電 <6506> 4,782円 (+253円、+5.6%)
東証プライムの上昇率8位。安川電機 <6506> [東証P]が急反発。そのほか、ツガミ <6101> [東証P]が急伸となった。24日の取引時間中に中国人民銀行(中央銀行)が預金準備率を0.5%引き下げるとともに、7日物の売却条件付き債券購入金利(リバースレポ金利)を1.7%から1.5%に見直した。更に、住宅購入時の頭金規制の更なる緩和も発表。金融緩和と景気刺激策をセットで打ち出した。これを受け、同日の香港株と上海株は急騰。欧米の株式相場を支援する要因となった。海外市場を中心に中国景気が持ち直しに向かうとの見方が広がるなか、一晩経って東京市場では、中国景気の動向に左右されやすい機械株に対する見直し買いの動きが強まった。ファナック <6954> [東証P]やハーモニック・ドライブ・システムズ <6324> [東証S]なども上昇。東証の業種別指数で「機械」は上昇率トップとなった。
■スギHD <7649> 2,569.5円 (+116.5円、+4.8%)
スギホールディングス <7649> [東証P]が3日ぶり大幅反発。同社は24日取引終了後、25年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比17.3%増の202億8600万円となり、通期計画の400億円に対する進捗率は50.7%となった。売上高は同12.9%増の4138億900万円で着地。外出機会の増加やインバウンド需要の回復が追い風となったほか、調剤領域で売上基盤の増強を図ったことなどが奏功した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。
■ミスミG <9962> 2,595.5円 (+108.5円、+4.4%)
ミスミグループ本社 <9962> [東証P]が大幅反発。同社は25日、自社提供する機械部品調達の人工知能(AI)プラットフォーム「meviy(メビー)」で、新たに国内最大級の製造業マーケットプレイス「meviyマーケットプレイス(メビーマーケットプレイス)」を開始したことを明らかにしており、これが買い手掛かりとなったようだ。「meviyマーケットプレイス」は、厳正な基準で選定を行った製造パートナーから、あらゆる機械加工部品をワンストップで手間なく手配できるサービス。設計データをアップロードすると、「AIマッチング」により条件に合致した製造パートナーを自動的にリコメンドし、新たに機械加工部品調達のためのパートナーを探す手間を大幅に削減できるとしている。
■アドテスト <6857> 6,547円 (+232円、+3.7%)
アドバンテスト <6857> [東証P]が大幅高で5日続伸。大きく買いが先行したほか、ディスコ <6146> [東証P]も売り買い交錯ながら強含みに推移した。前日24日に半導体メモリーのキオクシアの上場計画の延期が伝わり、国内半導体セクターにはネガティブ材料と捉えられるものの、主力株をはじめ総じて下値では押し目買い意欲が活発。特に24日は米国株市場で画像処理半導体大手エヌビディア が4%高に買われるなど半導体関連に強い動きが目立っており、エヌビディアと取引関係にあるアドテストをはじめ、相対的に出遅れる国内の半導体株に海外投資家とみられる水準訂正狙いの買いが観測される状況にある。
■フジミインコ <5384> 2,353円 (+73円、+3.2%)
フジミインコーポレーテッド <5384> [東証P]が大幅反発。岩井コスモ証券は24日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は2800円とした。同社は、半導体製造で成膜後に表面をナノメートル単位の誤差で平坦化するために使われるCMPスラリー(研磨材の入った薬品)を主力製品としている。20日には25年3月期の連結営業利益を85億円から106億5000万円(前期比29.1%増)に増額修正した。AI半導体製造で高稼働が続く台湾積体電路製造(TSMC) 向けなどにCMPスラリーが上振れを主導したのではないかと同証券では推測している。来年になるとTSMCを中心に線幅2ナノの半導体の製造が始まるほか、今年拡張された線幅3ナノの生産ラインの稼働が本格化することで収益機会が拡大すると予想し、更なる飛躍を期待している。
■文化シヤタ <5930> 1,734円 (+34円、+2.0%)
文化シヤッター <5930> [東証P]が反発。24日の取引終了後、英ファンドのニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドらによる文化シヤタ株式の買い増しが判明し、これを思惑視した買いが入ったようだ。同日に提出された変更報告書によると、ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドと共同保有者による保有割合は13.23%から14.24%に上昇した。ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドは保有目的について「投資及び経営陣に対する経営の助言並びに状況に応じて重要提案行為等を行うこと」などと記載している。報告義務発生日は13日。
■三洋貿易 <3176> 1,534円 (+28円、+1.9%)
三洋貿易 <3176> [東証P]が6日続伸。24日の取引終了後、今年3月に国内代理店契約を締結したシンガポールに本拠を置くポリマライズ社に対して出資を行ったと発表しており、好材料視された。ポリマライズ社は化学業界、材料業界へ向けて、AIを活用して材料の研究開発プロセスの短縮を実現するマテリアルズ・インフォマティックス(MI)のクラウドプラットフォームを提供するグローバル企業。近年、化学メーカーや素材メーカーの材料開発において、スピード感のある技術革新の必要性や人材不足などからMIの活用は必要不可欠となっていることから、出資を決定したという。出資額は非開示。なお、今後は12月に新しい画像解析サービスの提供や海外での販売も予定しているとしている。
■プレイド <4165> 949円 (+16円、+1.7%)
プレイド <4165> [東証G]が3日ぶり反発。同社はクラウド型のCX(顧客体験)プラットフォームを展開し、米グーグルとは戦略的提携関係にある。業績はCXプラットフォームの大企業シフトが功を奏し、会社側の想定を上回って好調に推移している。24日取引終了後に24年9月期業績予想の修正を発表、調整後営業利益を従来予想の2億7500万円から5億7400万円(前期は4億9000万円の赤字)に2倍以上に上方修正した。なお、売上高は従来予想の108億900万円から110億1200万円(前期比28%増)に増額している。これを評価する形で投資資金が攻勢をかけた。
■日揮HD <1963> 1,247円 (+17円、+1.4%)
日揮ホールディングス <1963> [東証P]が反発。同社は25日、日揮グローバルがフランス企業と共同でモザンビーク向けLNGプラントの基本設計役務を受注したと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。内容は年産1800万トン(150万トン×12系列)のLNGプラントに係る基本設計役務、及び設計・調達・建設工事(EPC)役務に係る見積役務。なお、受注金額については非公表としている。
■Jフロント <3086> 1,534.5円 (+18円、+1.2%)
J.フロント リテイリング <3086> [東証P]が4日続伸。24日取引終了後、25年2月期連結業績予想について売上高を4245億円から4370億円(前期比7.4%増)へ、純利益を265億円から365億円(同22.0%増)へ上方修正すると発表した。百貨店事業とショッピングセンター事業の堅調に加え、株式段階取得差益の計上が寄与する。あわせて配当予想を40円から44円(前期36円)に増額した。これが好感され、一時5%超高まで上昇した。
※25日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース