DJIは9月19日、アクションカメラの新製品「Osmo Action 5 Pro」を発表した。イメージセンサーとチップセットを改良し、ダイナミックレンジの拡大や低照度時の画質向上を図った。極端な低照度のシーンでもAIを用いて明るく精細に撮影できるスーパーナイトモードや、4K/240fpsで撮影した動画を960fpsの超スローモーションで再生する機能も備えた。バッテリー駆動時間の延長や充電時間の短縮も図った。高画質と堅ろう性を兼ね備えた実力派の小型カメラとして、クリエイターや写真趣味層に訴求する。

希望小売価格は、標準的な付属品がセットになった「スタンダードコンボ」が55,000円、バッテリーケースや自撮り棒など付属品が充実したアドベンチャーコンボが69,300円。すでに販売中。

ドローンで知られるDJIがアクションカメラの新製品「Osmo Action 5 Pro」を発表。低照度のシーンでの画質向上や専用撮影モードの新設を図りつつ、バッテリーまわりの性能を改善した。画質と実用性を底上げし、アクションカメラで高いシェアを持つGoProを猛追する

2023年8月に発売してヒットした「Osmo Action 4」の後継モデル。おもな改良点は以下の通り。

イメージセンサーとチップセットを一新(センサーサイズは1/1.3インチでOsmo Action 4と同じ)、ダイナミックレンジを最大13.5ストップに拡大

スーパーナイトモードを搭載、極端な低照度のシーンでも明るく精細な撮影が可能

センサー領域をフルに使った4:3比率の4K動画撮影に対応

撮影ボタンを押す前から記録を開始し、決定的瞬間を逃さないプリ録画機能

4K/240fpsで撮影した動画を960fpsの超スローモーションで再生する機能

10-bit D-Log Mでの撮影、HLGに対応

前面に色温度センサーを搭載、ホワイトバランス精度を向上

前面と背面のタッチスクリーンを高輝度OLEDパネルに変更、画面サイズも拡大

被写体を中央に配置するよう構図を自動調整する被写体センタリング/トラッキング機能

カメラが回転しても水平を維持する360°HorizonSteady映像ブレ補正

バッテリーを1950mAhの大容量タイプに一新し、バッテリー駆動時間を最大4時間に延長

30WのUSB PD充電に対応、わずか15分の充電で2時間の撮影(50%の充電)が可能

DJI製ワイヤレスマイク「DJI Mic 2」の接続に対応

47GBのストレージを内蔵、microSDカードも搭載

防水ケースなしでも20m防水

本体サイズは70.5×44.2×32.8mm、重さは約146g。

Osmo Action 4からの大きな改良点が画質の向上。イメージセンサーはサイズこそ1/1.3インチを継承するが、センサーとチップセットの改良で高画質化を図った。チップセットの改良で、操作性やレスポンスも改善したという。

前後にタッチパネルを搭載する基本スタイルを継承。右下ロゴの「O」の部分には色温度センサーを搭載。ロゴの上下のスリット部にマイクを内蔵する

背面パネルは2.5インチに大型化。前後パネルとも液晶からOLEDに変更し、明るい屋外での視認性も高めた

動画は、センサー領域をフルに使った4:3比率の4K動画(3840×2880ドット)撮影が可能に。通常の16:9比率よりも縦の撮影範囲が広いため、横位置で撮影した動画をスマホ向けの縦長動画にクロップしやすい。16:9比率と同じく、最大4K/120fpsでの撮影が可能。

AIを用いたノイズ低減アルゴリズムにより、極端な低照度のシーンでも明るくきれいな動画撮影が可能なスーパーナイトモードも新たに搭載した。最大4K/30fps(16:9比率のみ)で撮影できる。

バッテリー駆動時間の延長と充電時間の短縮も図った。バッテリーは新たに開発した大容量の1950mAhタイプに変更し、バッテリー駆動時間は最大4時間に延長。充電は、30WのUSB PD充電に対応し、わずか15分の充電で2時間の撮影を可能にした。

バッテリーは1950mAhの大容量タイプになり、4時間の撮影が可能に

3台のバッテリーを同時に充電できるバッテリーケース。アドベンチャーコンボに標準で付属する

前後のタッチスクリーンは、ともに高輝度タイプのOLEDパネルに変更した。画面サイズ、背面パネルは2.5インチ(712×400ドット)、前面パネルは1.46インチ(342×342ドット)に大型化した。

スタンダードコンボの内容物。最低限のアクセサリーが付属する

アドベンチャーコンボの内容物。バッテリーは標準で3個が付属する