浦和のマチェイ・スコルジャ監督【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

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浦和スコルジャ監督、10年ぶり復帰したMF原口元気の振る舞い称賛

 浦和レッズのマチェイ・スコルジャ監督は9月19日のトレーニング後に定例のオンライン会見を実施。

 10年ぶり復帰のMF原口元気について「信号で並んだら、彼は私に負けないように先に加速していくだろう」と冗談を交えながらも勝利への強い意欲を称えた。そして、今後の方向性をより敵陣でプレーする時間を長くすることに定めていると話した。

 浦和は昨季にスコルジャ監督が就任して、決勝のみ年をまたいでの開催だったAFCチャンピオンズリーグ(ACL)2022を優勝。リーグ戦では4位、ルヴァン杯で準優勝の成績を残した。年末にはクラブ・ワールドカップ(W杯)に出場し、4位という成績だった。しかし、スコルジャ監督は家族の事情によりわずか1シーズンで退任。そして今季はペア・マティアス・ヘグモ監督が率いてシーズンがスタートしていたが、8月末に解任を決断した。スコルジャ氏が新監督として復帰し、初戦となった14日のガンバ大阪戦に1-0の勝利を収めた。

 スコルジャ監督はG大阪戦後にスピリットの部分や無失点に終えたことで選手を称えていたが、改善点としては自陣の後方で守る時間が長くなったことを挙げる。そして「ゾーン1での堅い守りはできたが、そこから押し上げて相手を下げさせられなかった。そこは改善点であり、今後は前に出ていきながら奪えるようにしていきたい。あとはボールを持った時に押し込んで、焦れずにロングポゼッションすることも必要。その能力はあるが、自信が少し足りなかったかもしれない」と話した。

 その守り切ることが必要なったG大阪戦の残り15分では、ドイツから10年ぶりの浦和復帰となった原口をボランチに起用した。改めてその起用法を「監督として彼のパフォーマンスを評価しているが、非常に高いレベルでプレーしてくれているし、彼がチームにいてくれて良かった。私は、元気がより攻撃的なポジションでプレーするのを好んでいることも知っている。彼も非常に賢い選手なので、今はチームが彼を中盤で必要としていることも理解してプレーしてくれている」と話している。

 一方で、トレーニングなどからチームに原口が与える影響力について「彼を見ていると、ミニゲームでも何でも競争の要素がある時は常に勝利しようとしている。そのような強い気持ちがある。多分、元気と信号で並んだら、彼は私に負けないように先に加速していくだろう。そういう、勝とうという姿勢をロッカールーム中に伝染させてくれればと思う」と話す。原口の貪欲に勝利にこだわる姿勢は特に今季の浦和に足りない勝負強さを獲得するのに大きな助けになりそうだ。

 21日のFC東京戦はスコルジャ監督にとって昨年11月25日のアビスパ福岡戦以来となる埼玉スタジアムでの指揮となるが、「この気持ちを表す言葉が少し見つけにくい。昨年、埼玉スタジアムで初めて指揮を執った時に本当に驚いたし、非常にユニークなスタジアムだと思った。その印象は全く変わっていない。その雰囲気を早く感じたい。ゴールが決まってスタジアムが爆発するような瞬間を楽しみにしている。難しい時間帯でもチームを応援し続けてくれる力強さがある」と、約10か月ぶりの帰還を心待ちにしていた。(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)