中国代表のブランコ・イバンコビッチ監督【写真:徳原隆元】

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イバンコビッチ監督は試合後、日本を「ワールドクラス」と称賛

 中国代表(FIFAランキング87位)は、9月5日に埼玉スタジアムで行われた北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の初戦で日本代表に0-7と大敗を喫した。

 ブランコ・イバンコビッチ監督は試合後、「日本はワールドクラスのチーム。とても厳しい試合になった」と語ったが、中国メディアはクロアチア人指揮官の姿勢に不満があるようだ。

 試合は日本が前半12分にMF遠藤航のゴールで先制すると、同アディショナルタイムにMF三笘薫が追加点を奪取。さらに、後半にはMF南野拓実が2ゴール、途中出場のMF伊東純也とFW前田大然が加点し、最後はMF久保建英がゴールラッシュを締めくくり、7-0と大勝を飾った。

 ボール支配率27.3%にとどまった中国はFWジャン・ユーニンが前半に放ったシュート1本のみで、枠内シュートは0。7点差は中国にとってW杯予選史上ワーストの敗戦で、国際Aマッチでも2012年のブラジル戦(0-8)に次ぐ不本意な記録となった。

 イバンコビッチ監督は試合後の会見で、「日本の勝利を祝福したい。試合前に話していたように日本はアジアだけでなく、ワールドクラスのチームだ。とても厳しい試合になった」とコメント。また、大量失点に関しては「たしかに守備を固めていこうと工夫をした。それに対してトレーニングもしたが、ゴールを量産されてしまった。前半のうちに守備に問題があると感じた。特に前半の終盤だ。中盤のインテンシティーをかけたかった。今回のチームには12人の新しい選手がいる。彼らにとってこの高いインテンシティーの試合は、いいレッスンであり、経験を積む良い機会になった。ここから学んでほしい」と続けた。

 ただ、中国大手メディア「SOHU」は「屈辱的な敗戦」とし、「0-7というスコアは、すべての人が受け入れることができず、ファンは言うまでもなく、普段は冷静なメディア、サッカー著名人も今回は平静を装えない」と取り上げた。

 また、イバンコビッチ監督は「最大の責任者」と指摘。「5バックは守備面では優れていたが、戦術面では(元代表監督の)リー・ティエほどではなかったのか。会見では自分たちのシステムや戦術のどこが問題なのかにはまったく触れていない。日本代表との実力差はどの程度なのか。なぜ、それを補うためにベストを尽くそうとしないのか? 1試合の惨敗はひどいことではない。一番ひどいのは、悲惨な敗北のあと、なんの改善も見られないということだ」と、黒星スタートを嘆き節に伝えていた。(FOOTBALL ZONE編集部)