今の年収が「見合っていない」と感じている医師が多い勤務先は? ※画像はイメージです(japolia/stock.adobe.com)

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医師は高年収の印象を持たれやすい職業ですが、実際の年収はどのくらいなのでしょうか。株式会社メディウェル(札幌市中央区)が実施した「医師の年収」に関する調査によると、医師の年収帯で最も多いのは「1400万円以上1600万円未満」で、年収の中央値は「1700万円」であることがわかりました。では、今の年収が「見合っていない」と感じている医師が多い勤務先はどこなのでしょうか。

【写真】2024年時点の医師の年収帯

調査は、同社の会員医師1955人を対象として、2024年2月にインターネットで実施されました。

まず、「2024年時点の年収帯」を調べたところ、「1400万円以上1600万円未満」(13.4%)が最も多く、次いで「1800万円以上2000万円未満」(12.1%)、「1600万円以上1800万円未満」(10.6%)と続き、全体の年収(アルバイト・副業込み)の中央値は「1700万円」となりました。

また、「アルバイト・副業」をしている医師は全体の66.7%。「アルバイト・副業の収入を除いた年収」は「800万未満」(24.7%)が最多となり、中央値は「1300万円」でした。

なお、年収の中央値を年代別・男女別でみると、どの世代においても、男性医師のほうが女性医師よりも年収が高くなっていることがわかりました。

また、勤務先別に比較したところ、最も年収が高かったのは「開業医」で、アルバイト・副業込みの年収は「3000万円以上」(18.7%)が最多に。一方、最も低いのは「大学病院勤務医」で、「1000万円以上1200万円未満」(17.6%)が最多となり、中央値の開きは「400万円」であることがわかりました。

さらに、「診療科ごとの年収」を調べたところ、最も高い年収の中央値は「1900万円」となり、これに当てはまるのは「麻酔科」「消化器内科」「整形外科」「循環器内科」「消化器外科」「脳神経外科」の6診療科となりました。

ちなみに、年収2000万円以上の割合が高い診療科は、「消化器内科」(69.0%)、「脳神経外科」(47.2%)、「麻酔科」(46.3%)がTOP3でした。

次に、過去調査から年収の変化をみると、20年は中間層(1200万円以上2000万円未満/44.7%)と高年収層(2000万円以上/27.5%)が減少しており、コロナ禍の影響がうかがえる一方、22年には回復し、高年収層(31.9%)の割合が増加したものの、24年では29.7%と再び微減傾向となっています。

また、年収「2000万円以上」の割合を診療科ごとの変化(22年調査比)でみると、「消化器内科」で27.9%、「眼科」で11.8%の上昇となりました。

最後に、「医師の年収を決定している基準」について、「医師年数」「勤務時間」「経営層の判断」「スキル」「業務量」「出来高払い」の6項目で「年収に反映されている」と答えた割合をみると、「医師年数」(54.9%)、「勤務時間」(54.2%)、「経営層の判断」(46.8%)の3つに左右される傾向にあることがわかりました。

なお、業務量や責任に対して「年収が見合っていない」と答えた割合は、「大学病院勤務医」(58.6%)が最も多くなりました。

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【出典】
▽株式会社メディウェル/【2024年版】医師の年収に関するアンケート結果(医師1955名調査)