園児をかんだ毒グモ「セアカゴケグモ」のメス

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 香川県坂出市加茂町の市立加茂こども園で5日午後4時15分ごろ、男子園児(4)が毒グモのセアカゴケグモにかまれた。

 患部が赤くなったため、病院で治療し、その後は症状は落ち着いているという。県内でセアカゴケグモの被害確認は初という。

 同園によると、かまれた園児は園庭にあるログハウス状の樹脂製遊具の中でセアカゴケグモとは知らずに触って遊んでいたという。かまれた後、市職員が園内を消毒し、園児をかんだ1匹を含む2匹を駆除した。

 市によると、かむのはメスのみとされている。かまれると針で刺されたような痛みを感じた後、患部周辺が腫れ、赤くなる。悪化すると吐き気や寒気がすることがある。かまれたらすぐに傷口を水などで洗浄し、病院を受診したほうがいいという。

 メス(成体)の体長は約7〜10ミリで全体的に黒または濃い茶色をしている。腹部の背中側に赤い帯状の模様があるのが特徴だ。植木鉢の下や排水溝の側面など、暖かいところや昆虫などの餌が豊富なところに生息している。

 セアカゴケグモは元々、熱帯地方などに分布するが、1995年以降、日本各地で発見されている。生態系などに被害を及ぼす特定外来生物に政府が指定している。(増田洋一)