台風11号の接近に備え、海南島の港湾施設の周囲に土嚢を設置する作業員/Luo Yunfei/China News Service/VCG/Getty Images

香港(CNN)今年最大規模の勢力を持つ台風11号(ヤギ)が、中国のホリデーリゾート、海南島に6日にも直撃するとみられる。外側の降雨帯は香港や中国南部の一部地域に影響を及ぼしている。

最大風速は約67メートルで、現在カテゴリー4のハリケーンに相当。今年発生した台風では2番目に強い。

科学者らによると、人間由来の気候危機で海水温が上昇し、台風の急速な活発化を引き起こしている。2日前のヤギは熱帯性低気圧で、最大風速は25メートルだった。

今後は6日午後に中国南部、海南島の北端に上陸し、広東省から中国本土に移動するとみられる。大雨が降り、海岸では高潮の発生が予想される。

ヤギが接近する中、海南省では学校や企業、レストラン、ビーチが閉鎖された。鉄道や飛行機などの公共交通機関も停止している。隣接する広東省、広西チワン族自治区の一部都市でも、同様の措置が取られている。

地元メディアが公開した動画には、高波が浜辺に打ち寄せる様子やヤシの並木が激しく打ち震える様子が映っている。中国の海洋気象当局によると、海南省、広東省の海岸近くでは6日午後から最大7メートルの高波が予想されている。

海南島は「中国のハワイ」の異名を取り、砂の浜辺や五つ星のリゾート施設などで知られる。全般的に強い台風の被害を免れることが多いものの、国営メディアによると今回のヤギは海南島を襲う台風としては過去10年で最強の水準になる恐れがあり、島内の比較的開発が進んでいない地域は甚大な影響を被る可能性がある。