WBA世界ミドル級王者のエリスランディ・ララ(中)と宇津木秀(右)、横山葵海(ワタナベジム提供)

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 ボクシングの東洋太平洋ライト級王者・宇津木秀と、2022年全日本選手権優勝の横山葵海が2日に米ラスベガス合宿を開始し、所属するワタナベジムが5日、合宿の様子を報告した。

 2人はサラス・ボクシング・アカデミーでトレーナーのイスマエル・サラス氏に直接指導を受け、ボクシングの基本技術を高めるとともに、宇津木はWBC世界スーパーライト級王者のアルベルト・プエロ(ドミニカ)や全米13連覇のアマチュア王者らと、横山は元WBA世界ミニマム級王者で現WBAゴールドライトフライ級王者のエリック・ロサ(ドミニカ)や、WBCフライ級4位のアンジェリーノ・コルドバ(ベネズエラ)らと、それぞれスパーリングを行っている。

 ジムでは14日に防衛戦を控えた、元WBA世界スーパーウエルター級スーパー王者で現WBA世界ミドル級王者のエリスランディ・ララ(キューバ・米国)も練習を行っており、宇津木と横山はララの練習も見学したという。

 宇津木、横山、サラス氏、ワタナベジムの渡辺均会長のコメントは次の通り。

 宇津木「日本とは違う環境の中で、普段味わうことのできない練習ができています。このようなボクシングもあるんだという新しい発見もあり、いろんなタイプのボクサーがいてとても刺激になっています。今回の合宿で学んでいることは、これから世界に行くにあたって必要になることばかりだと感じています」

 横山「サラスさんは基本を中心に教えてくれています。ジャブを打つにしても身体を入れながら打つ、また膝と腰で打つなど新しい練習を教えてもらいました。スタンスやコンビネーション時の問題点も指摘してもらいましたので、今後ぜひ修正していきたい。スパーリングでもディフェンスを重視した指導があり、とてもためになりました。ここにはいろんなタイプの選手がいますが、距離感や独特のテンポやパンチの軌道など、学ぶべきところが本当にたくさんあります」

 サラス氏「私のジムに合宿に来てもらい、とてもうれしく思います。シュウ(宇津木)はベリーグッドなボクサーで、アオイ(横山)はすごい才能を持ったボクサーだと思います。自分のスタイルを保ちながら、学び続けてスモールチェンジを一つ一つ作り上げ積み上げていくことで大きな改善につながり、次のレベルに成長することができます。少し変わることで大きく変わることができます。私のジムにボクシングの勉強をしに来てくれて、一生懸命学んでくれている、そのような選手に教えることができるのは本当にうれしいことです。2人の成功を祈ります。頑張っていきましょう!」

 渡辺会長「短期間ですが、宇津木、横山はサラストレーナーの世界の技術と戦略を学んできてほしい、中島マネジャーは世界のボクシング事情を学んできてほしい」