山手線は「最短距離」の料金しかとられないって本当? 「一周する直前の駅」で下りたら料金はどうなるの?

写真拡大 (全2枚)

山手線は東京を代表する鉄道路線の1つです。数分おきに電車が来るため、待ち時間が比較的少なく都内で利用する方も多いでしょう。山手線は東京の各駅を一周していますが、料金設定はどのようになっているのでしょうか。 今回の記事では、山手線は最短距離の料金しかとられないのかということに加え、一周する直前で降車した場合の料金について解説します。

山手線とは

まず、山手線がどのような路線なのかを解説します。
山手線は約35キロの区間を約60分かけて運行し、東京や新宿、品川、渋谷など比較的多くの人が行き交う駅に停車します。
山手線には反時計回りの内回りと時計回りの外回りがあります。東京駅を起点にした場合、品川方面に行く方向が外回り、上野・池袋方面に行く方向が内回りとなります。
 

山手線の運賃表

山手線の運賃表は表1のとおりです。
表1

キロ数 IC運賃 きっぷ運賃 1~3キロ 146円 150円 4~6キロ 167円 170円 7~10キロ 178円 180円 11~15キロ 208円 210円 16~20キロ 274円 280円

JR東日本山手線内の普通運賃表」より筆者作成
 

山手線は最短距離の料金しか取られない?

JR東日本によると、大都市近郊区間内のみ利用する場合、最も安い料金が適用されます。
例えば、東京駅から池袋駅まで山手線を利用する場合、外回りでも内回りでも同じ料金で乗車することができるのです。
したがって、東京駅から外回りで乗車して一周する手前の神田駅で降りる場合でも、内回りと同じ料金で乗ることができることになります。
 

大都市近郊区間内のルール

しかし、大都市近郊区間内だからといってどの場面でも最短距離が適用されるわけではありません。最短距離の料金だけで移動できない場合があることを詳しく解説します。
 

同じ駅を通ってはいけない

同じ駅を2度通過すると、最短距離の料金が適用されなくなります。
例えば、東京駅から外回りで山手線に乗車したとします。そのまま東京駅を過ぎて神田で降りた場合、山手線一周の運賃に加えて東京駅から神田駅の区間の料金を追加で支払わなければいけません。
料金が分からない場合は、駅員さんに確認しておきましょう。
 

新幹線は適用されない

新幹線の移動は快適で時間もかかりませんが、東京の大都市近郊区間内でも新幹線を使うと最短距離の料金は適用されなくなります。
新幹線は適用外ですが、特急列車や普通列車のグリーン車であれば追加料金を払えば適用されます。
最短距離の料金が基本となるため、追加料金を払って快適に移動するのもおすすめです。
 

途中下車はできない

途中の駅で降りて、改札を出てしまうと最短距離の料金は適用されなくなります。改札を出てしまった場合は、乗車した区間の料金に加え、金額が足りていない場合は差額分を支払う形になります。
例えば、外回りで東京駅から品川駅に向かうとします。その途中、新橋駅で下車した場合は、東京駅から新橋駅区間の料金を支払います。その料金に加えて新橋駅から品川駅区間の料金を支払う必要があります。
途中下車する場合は割高になってしまうため、注意しましょう。
 

仕組みを理解して安く抑えよう

山手線はルールに則れば最短距離の料金で乗車することができるといわれています。山手線以外の路線でも、大都市近郊区間内であれば交通費は安くなるようです。この機会に少し遠回りして、電車の旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。
 

出典

JR東日本 山手線内の普通運賃表
JR東日本 運賃計算の特例
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー