札幌記念に出走予定のプログノーシス(撮影:山中博喜)

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 今週の日曜日は、札幌競馬場で札幌記念(GII)が行われます。

 過去10年の札幌記念では、5番人気以内の馬が9勝2着6回3着8回と良績を残しています。札幌記念は高額な賞金に加え、定量戦で行われますので、すでにGIを勝っている馬や今後の大舞台を見据える実力馬が参戦しやすいレースとなっています。

 それだけに当然レースやメンバーのレベルは高くなりますし、上位争いを演じるにはそれ相応の実績や能力が必要不可欠と言えます。多くの人気を集めるのは結果を残すために必要な実績や能力を備えている証でしょうし、そのような馬が順当に力を出し切って好走していると考えられます。

 今年の札幌記念で昨年の覇者であるプログノーシスが抜けた人気になりそうですが、ほかにも21年の日本ダービー(GI)を制したシャフリヤールや22年の皐月賞(GI)を勝利したジオグリフ、22年ホープフルS(GI)を勝っているドゥラエレーデなどがいます。過去の傾向からすれば、これらの上位人気が予想される馬たちにチャンスがあるのではないでしょうか。

 そんな中、はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。

◆GI未勝利もポテンシャルは十分

 今週の札幌記念でAIが本命に抜擢したのは、上位人気が予想されるプログノーシスでした。

 週初の本命候補3頭には挙がっていなかった本馬ですが、その予想が一転しプログノーシスに高評価が与えられました。

 プログノーシスはGIタイトルこそ獲得していませんが、前走は香港で行われクイーンエリザベス2世C(G1)で2着。先着を許したのは今年の安田記念(GI)を制した香港最強馬ロマンチックウォリアー。その馬とクビ差の接戦でしたし、十分に力を示した内容だったと言えます。

 そのほかにも昨年の天皇賞(秋)(GI)での3着など大舞台でも好走しており、いつGIを称してもおかしくない能力を備えているのは言うまでもありません。

 GIIは昨年の札幌記念や23年と24年の金鯱賞(GII)を連覇するなど実績十分。GIIならばはっきりと格上と言える存在です。昨年の札幌記念ではスタート直後こそ後方に構えていましたが、向正面に入ると徐々に先団へ進出。4角では2番手にまで浮上。直線に入るとあっさりと先頭に立ち、そのまま後続に4馬身差をつけて快勝。レベルの違いを見せつけるかのような走りでしたし、札幌芝2000mへの高い適性も十分に感じさせる結果となりました。

 今回、海外遠征からの帰国初戦となりますが、このローテーションは昨年と同じですので、仕上がりに関して不安はないはずです。実際、この中間は坂路やウッドでしっかりと乗り込まれていますし、最終追い切りも函館の芝で終い重点ながら軽快な動きを見せています。この馬の力は出せる状態になっているはずですし、昨年同様のパフォーマンスに期待できそうです。