「びっくりドンキー」期間限定メニューは「年8回」 ボツメニュー&苦労話を開発担当者が告白
アレフ(札幌市)が展開するハンバーグレストラン「びっくりドンキー」。人気の「レギュラーバーグディッシュ」「チーズバーグディッシュ」のほか、ハンバーグにパイナップルをのせた「パインバーグディッシュ」、特製ブレンドチーズソースをかけた「フォンデュ風チーズバーグディッシュ」といった一風変わったメニューが楽しめます。同レストランでは、期間限定メニューを1年に8回、販売しているということです。そこで、メニューの開発に携わる同社の担当者にこだわりや苦労話などについて聞きました。
新企画の起案〜販売は1年 社内承認得ても“ボツ”に
Q.新メニューで、ディッシュやステーキ、スイーツ・ドリンクなど担当が分かれているのでしょうか?
担当者「商品開発をする担当者は、ディッシュやステーキなどのメイン商品担当とスイーツ・ドリンク担当で分かれているため、新メニューの企画立案をした後に各担当者に商品開発の依頼をして、新メニューの開発が行われます」
Q.大体、どれぐらいのサイクルで期間限定の新メニューを起案・開発・販売しているのでしょうか。
担当者「現在は年8回の重点販売企画(期間限定企画)を実施し、新企画に関しては年1〜3企画くらいを毎年入替しています。
新企画は、起案・開発・販売まで通常約1年ほどかかります。継続する企画に関しても毎回振り返りをしながら一部変更を加えて魅力ある企画としてお客様に認識していただけるようにしています」
Q.期間限定の新メニューの開発で、特にこだわっている点や、大事にしているポイントは何なのでしょうか?
担当者「お客様に選んでもらえる魅力ある商品、企画であることです。重点販売企画の主な目的は重点販売企画があることで来店していただけることによる客数の向上のため、販売数が取れる商品であることが重要です。そのためには商品力が重要と考えています」
Q.期間限定メニューの起案や開発で毎回、苦労するポイントはありますか?
担当者「社内の承認を得ることに苦労をしています。『びっくりドンキー』らしさを外さないこと、商品の味や方向性などが企画に合っていることなどを含めて導入の承認を得ることに苦労をしています」
Q.惜しくもボツになってしまったメニューはありますか?
担当者「『メンチカツカリートースト』です。『びっくりドンキー』の『カリー企画』の商品として社内承認を得てテスト販売をしたのですが、味はよかったもののトーストの上にメンチカツとカリーがかかった商品でナイフとフォークで食べるというスタイルや販売時間がモーニングではなくランチ以降の販売で時間帯が合わなかったなどの要因で販売数が振るわず、全国販売を断念したというのがあります」
Q.現在、販売中の「トマトフェア」のメニューの開発で苦労したポイントは?
担当者「『トマトのメニューは売れないのでは』というイメージを払しょくし、全国販売することが苦労しました。『角切りトマトのオムバーグディッシュがおいしい。グランドメニューに加えてほしい!』というお褒めの言葉を含めたうれしい反響をいただいております」
「トマトフェア」は今年の重点販売企画第5弾です。今後も、担当者たちの努力や苦労を乗り越えた重点販売企画が登場すると思うので、よく味わいながら楽しむことにしましょう。