スケートボード女子パークで金メダルを獲得したオーストラリアのアリサ・トルー【写真:ロイター】

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日本でも話題を呼んだアリサ・トルーの帰国エピソードに脚光

 パリ五輪のスケートボード女子パークで金メダルを獲得したアリサ・トルー(オーストラリア)は14歳という若さのほか、母が日本人ということもあり、大きな話題になった。そんな金メダリストが帰国に際して取った選択が称賛されている。

「五輪金メダリストが、母国に歴史を作ったにもかかわらず、パリ大会後にエコノミークラスで帰国した理由を明かす」

 こんな見出しで報じたのは、英紙「デイリーメール」だ。「オーストラリアの最年少の五輪金メダリストが、パリでの活躍の後、プレミアムな快適さで旅をしても非難されることはないだろう」としながら、実際にはトルーは金メダル特権のビジネスクラスを断ったという。記事では「トルーは代表の金メダリスト全員に与えられるビジネスクラスを断ったのには、とても健全な理由があった」と言及した。

 帰国後、本人は地元のラジオ局の司会者に対して「まあ、他のメダリスト全員と一緒にビジネスクラスに座ることもできたの」と認めた上で、こう続けた。「でも、その代わりに、親友のクロエ(・コベル)とルビー(・トルー)と一緒にエコノミークラスに座ることにしたの」。なんと、一緒に出場したオーストラリア選手の2人と同じ座席で座りたかったからビジネスクラスを断ったのだという。

 インタビュアーも「あなたは今までで一番可愛いわ。私たちはあなたをこれ以上に愛せない」とほっこり。さらに「それはあなたが金メダルのビジネスクラスの座席を誰かにあげられるということ?」と問われると、トルーは「他の誰かがそこに座ったのは間違いないと思う。だって、私と友達が飛行機を歩き回っていて、そこに行ったら満席だったから。間違いなく他の誰かがそこに座っていたと思うけど、私は気にしないよ」と話した。

 金メダリストとして好待遇を受けるより、友達との楽しい機内の時間が大切。なんとも14歳らしい選択だった。

(THE ANSWER編集部)