米国土安全保障省サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁(CISA: Cybersecurity and Infrastructure Security Agency)は2024年8月1日(米国時間)、「CISA Names First Chief Artificial Intelligence Officer|CISA」において、同庁初の最高人工知能責任者(CAIO: Chief Artificial Intelligence Officer)にLisa Einstein氏が就任したと発表した。

CISA Names First Chief Artificial Intelligence Officer|CISA

○CAIOを設置した理由

CISAは最高人工知能責任者を新しく設置した理由を次のように述べ、安全でセキュアな人工知能(AI: Artificial Intelligence)利用を主導的な立場で促進していく姿勢を明らかにした。

強力なサイバーセキュリティは信頼できるAIの基盤。AIの責任ある利用は重要なインフラストラクチャのセキュリティにとってますます重要になっている。CISAはAIの利用を責任を持って管理し、重要なインフラストラクチャのパートナーが安全かつセキュアな方法でAIを開発および採用できるようにする継続的な取り組みを制度化するため、この新しい役職を設置した。

○就任の挨拶

CAIOに就任したLisa Einstein氏は挨拶の中で次のように述べ、AIを活用したシステム開発と導入には関係者全員の協力が必要だと訴えた。

AIツールは私たちの進歩を加速させる可能性がある。しかし、AIツールはその開発および導入に関係者全員が協力し、安全性、セキュリティ、信頼性の確保に取り組まなければ、その恩恵を享受し、誤用や乱用による被害を回避することはできない。

Lisa Einstein氏は2022年からCISAサイバーセキュリティ諮問委員会の事務局長を務め、2023年から CISAのAI担当上級顧問としてAIの取り組みを主導した実績がある。今後はその能力を遺憾なく発揮し、AIの発展と効果的な活用に尽力することが期待されている。