「度重なる検査は欧米の罠」中国人競泳選手がドーピング疑惑に反論と英報道「誹謗中傷も怖くはない」
覃海洋は「明確な意志があれば、誹謗中傷も怖くはない」とも語っているという(C)Getty Images
中国人競泳選手のドーピング問題について、当事者が反論した。
男子200m平泳ぎの世界記録を持つ覃海洋は7月26日、自身のソーシャルメディアでパリ五輪における中国勢への執拗なドーピングテストは、選手のリズムを壊そうと企んでいるものだと自論を展開。英紙『ガーディアン』などが報じている。
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「欧州や米国のチームが、中国チームの近年のパフォーマンスを恐れている。その証左にほかならない。その罠は私たちの準備のリズムを崩し、心理的な防御を壊そうとしている! それでも我々が恐れることはない。明確な意志があれば、誹謗中傷も怖くはない。中国チームは今、確固たるペースで準備を進めている。チームメイトと私は重圧に耐え、メダルを取って懐疑的な人々を沈黙させてみせよう!」
今年4月、米『ニューヨーク・タイムズ』と独テレビ局『ARD』は、東京五輪の約半年前に覃を含む23人の中国人競泳選手から禁止薬物トリメタジジンが検出されたにも関わらず、彼らが本大会に出場していたことを報じた。世界アンチドーピング機構(WADA)が、中国側の主張──当該選手たちが汚染されたキッチンを使用していたから──を受け入れ、出場を認めたのだ。
ただしWADAはパリ五輪で検査を強化することを約束しており、中国代表の栄養士が自身のソーシャルメディアに書いたところによると、「中国人選手は一人当たり5〜7回は検査を受けた」という。同栄養士は続ける。
「検査は朝、まだ私たちが起きてもいない頃に行われ、日中の休息中にはホテルのソファのロビーに座らされ、深夜にも12時を超える頃まで就寝することは許されない」
24日には34年のソルトレイクシティ五輪の開催条件として、アメリカがこれ以上、東京五輪前の中国人競泳選手のドーピング疑惑に関してWADAを追求しないよう求める一方で、アメリカ人競泳選手は会見で「クリーンな競争」を願うと発言。国際オリンピック委員会(IOC)、WADA、中国、アメリカ、ドイツのメディアと選手たち……。様々な思惑が絡んだ中国人競泳選手のドーピング問題は、今後も大きな焦点のひとつとなりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]