「まだ1回だった」中谷潤人の戦慄の一撃に愕然 アストロラビオ母国紙も秒殺KOを悲観「悲惨な形で終わった」

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ノーダメージで初防衛戦を終えた中谷。その図抜けた強さに驚きは広まっている。(C)Getty Images

 まさに一撃で勝負を決した。

 7月20日、東京・両国国技館でボクシングのWBC世界バンタム級王者の中谷潤人(M.T)が、同級1位ビンセント・アストロラビオ(フィリピン)と対戦。初防衛戦だったが、なんと初回2分37秒KO勝ちを収めた。

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 衝撃の“秒殺KO劇”に両国も騒然となった。初回2分過ぎ、右ジャブでアストロラビオのガードを上げた刹那に、中谷は左ボディーストレートを突き刺した。当人曰く「感触はなかった」というが、みずおちに被弾した挑戦者は悶絶。一度は立ち上がろうとしたが、苦悶の表情を浮かべ、そのままリングに突っ伏した。

 文字通りノーダメージで試合を終えた中谷。その圧倒的な強さには、屈したアストロラビオの母国もただただ驚くほかない。フィリピンの日刊紙『Phil Star』は「ナカタニはフィリピンの挑戦者を倒すのに、まったく苦労を必要としなかった」とリポート。各国メディアでも大きく取り上げられたKOシーンについては「アストロラビオを倒すのにわずか2分強しかかからなかった。ナカタニの放った強烈な左ストレートは挑戦者を四つん這いにさせ、相手を痛みで苦しませた」と、その打力を称えた。

 より強い言葉でアストロラビオの惨敗劇を振り返ったのは、同じくフィリピンの日刊紙『Inquirer』。彼らは粘りも見せられずに屈した挑戦者に「再起に向けては、今以上に努力しなければならない」と発破をかけ、勝負が決した場面を次のように描写している。

「アストロラビオの世界への挑戦は、強烈なパンチ力を持つ日本人サウスポー、ジュント・ナカタニに食い止められ、悲惨な形で終わった。ナカタニのボディショットを受けて痛みに崩れ落ちたアストロラビオ。試合はまだ1回だったが、そこから戦いを続けるだけの力は彼になかった」

 たった一撃で試合を終わらせた中谷。試合後のフラッシュインタビューで「向き合った時は気持ちを感じて長くなるかと思ったが、いいパンチが入って良かった。ちょっと早すぎたかな」といたずらっぽく笑った顔に世界王者の恐ろしさを見た。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]