TKO勝ちした那須川天心は客席に吠えた【写真:高橋学】

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 ボクシングのWBA世界バンタム級7位・那須川天心(帝拳)が20日、東京・両国国技館でボクシング転向4戦目として120ポンド(約54.43キロ)契約10回戦に臨み、同級4位ジョナサン・ロドリゲス(米国)に3回1分49秒TKOで勝利。初めての世界ランカー同士の試合でデビュー4連勝を果たした。試合後のリングでは「KOできないって言ってたのは誰ですか?」とファンを煽る一方、今後の世界タイトル挑戦にも意欲を示した。

 那須川は快勝後、リング上でマイクを握ると「いや、やった、やりましたよ。KO。KOできないって言ってたのは誰ですか」と興奮した様子で口にした。

 さらに「この日のために日ごろから心を整えてやってきたので、ちょっといい成果が出て本当にうれしいです」と戦い終えての感想を口にした。一方で、効果的な一打は「手ごたえがなかったんですね。手応えがなくてスコンと抜けた感じなんで、この感じを大事に」という感触だったという。

「皆さん、ロドリゲス選手に拍手を」と対戦相手への敬意も忘れなかった那須川は「進化できたと思います。自分の形がやっと完成してきたというか、でも完成と思うと進化が止まってしまうので、毎日毎日意識して」とボクシング転向後の手応えを口にした。

 現在、世界バンタム級王座はWBAに井上拓真、WBCに中谷潤人、IBFに西田凌佑、WBOに武居由樹が就き、日本人が独占している状況にも臆するところはない。「こんなものではないので。今チャンピオン4人いるので、今はまだベルトを何も持ってないので、次何か地域のタイトルを取って、どうですか那須川天心。やってくれると思ったでしょう。今日はかましたと思います」と今後のタイトル挑戦への道筋を示した。

 最後に、会場を埋めたファンへのメッセージを求められると、神妙な顔つきで「毎試合進化している那須川天心を見せられていると思うんですけど、僕はボクシングという場所で戦っているだけで、皆さん何かしら戦っている。表に立って評価されるのは一瞬で、でも誰でもできることを、誰でもできないところでやる、本当に大事だと思います。日々一所懸命やっています。リングで会う時はお互い強くなって、これからも那須川天心という成長をみなさん見に来てください」。陰に日向に努力を続け、さらに強くなることを誓った。

(THE ANSWER編集部)