取材に応じたスポーツネットLAのキルステン・ワトソンさん【写真:小谷真弥】

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ド軍放送局の女性レポーター・ワトソンさんは大谷のMVP受賞に太鼓判

 ドジャースの大谷翔平投手は19日(日本時間20日)の本拠地・レッドソックス戦から勝負の後半戦を迎える。前半戦はリーグ最多29本塁打を放つなどMVP級の活躍を見せたが、密着レポートしてきた女性レポーターはどう見てきたのか。地元放送局スポーツネットLAのキルステン・ワトソンさんは指名打者専任としては初となるMVP受賞に太鼓判を押した。

「正直言って、ショウヘイ・オオタニだと思う。来年投げるために肘のリハビリをしていて、打者に専念しているから、例年と違う1年を過ごしているけど、攻撃面や試合でチームに与えた影響は当然評価すべきこと。去年だったと思うけど、『MVPの選手はフィールドだけでなく、チームにも影響を与える』と言っていたの。ショウヘイもまさにそう。今年は怪我人がとても多いけど、(チームに)パワーを与えている」

 エドガー・マルティネスやデビッド・オルティスら名だたる指名打者でもMVPを受賞した選手はいない。MVP投票には守備指標も加わるためで、ワトソンさんは「とても難しいこと」とした。それでも、他のDHとの“違い”を語る。

「走塁はとても積極的。打撃より、走塁の活躍の方が私は衝撃を受けているの。走塁面での積極性や彼の足が試合に与える影響はDHだけではない価値をもたらしているわ」

 ドジャースとの10年契約から8か月が経過。大谷のキャラクターにも感銘を受けている。

「とても面白い人ね! もちろんフィールド上ではいつも真剣なんだけど、とにかく愉快なの。クラブハウスではどんな人か知らなかった。(ドジャースの日本選手最多本塁打を更新して)デーブ・ロバーツへミニカーを贈ったり、ヒップロックのセレブレーションだったり。最初はとても控えめだったのにね(笑)。チームメートと愉快にやっていると思う」

 日本人初のトリプルスリーや40本塁打&40盗塁、2012年ミゲル・カブレラ以来12年ぶりの3冠王も狙える位置にいる。ワトソンさんは、後半戦は“常勝軍団ならでは”の戦い方になると指摘する。

「よく前半戦と後半戦に分けて考えることがあるけど、後半戦は10月(プレーオフ)のために準備する期間。彼にとってポストシーズンは初めてになるから、活躍が楽しみ。WBCなど緊張感が増す試合では、ギアを上げるの。それをポストシーズンに見られることを楽しみにしているわ」

 チームに密着する女性レポーターは「唯一無二の才能の持ち主」という大谷へ熱い視線を送っていく。(小谷真弥 / Masaya Kotani)