車の“免許証”「12桁の謎数字」意味はナニ? 「学科試験の成績」がわかるって本当? 「番号」変わることもある? 知られざる「法則」とは
「悪用厳禁!」 免許証番号の意味は?
運転免許証には12桁の数字が記載されています。この数字からは「免許を取得した時の学科試験の点数がわかる」などという情報を見かけることがあります。
では、12桁の数字からはどのようなことがわかるのでしょうか。
免許証には氏名や住所、生年月日などの個人情報のほか、取得した免許の種類や運転の条件など、さまざまな情報が書かれています。
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そのうち「番号」という項目に12桁の数字が書かれていますが、これは「免許証番号」といい、番号が示す内容や形式は統一されています。
まず、12桁のうち最初の2桁は、「初めて免許を取得した場所の公安委員会コード」で、基本的には都道府県ごとの番号となっています。
例えば、初めて免許証を取得したのが東京都であれば「30」、大阪府であれば「62」といった付番です。
ただし、北海道のみ方面ごとに分かれており、北海道は「10」、函館は「11」、旭川は「12」、釧路は「13」、北見は「14」です。
次の3〜4桁目となる2桁は、「初めて免許を取得した年の西暦の下2桁」です。
例えば、2024年に初めて免許を取得した人は「24」、1999年に取得した人は「99」となっています。
なお、普通免許を取得した後に、二種免許やバイクの免許など種類の異なる免許を新たに取得しても、免許証番号は最初に免許を取得した年から変更されることはありません。
5〜10桁目となる6桁は「交付番号」といい、交付年ごとの一連番号となっています。5〜8桁目は朱色の斜線がかけられています。
この部分について、「学科試験の点数がわかる」などといった情報を見かけることがありますが、実際にはあくまでも免許の交付や管理を行うための一連番号であり、番号の割り当て方や意味などは公表されていません。
11桁目は「チェックデジット」といい、番号が間違っていないかを確認するための検証用コードです。
この番号は1〜10桁目までの数字をもとに「モジュラス11」という計算方式を用いて算出された数字が割り振られます。
最後の12桁目は「再交付番号」で、その名前の通り「免許証の再交付を受けた回数」を表しています。
初めて免許を取得した時には必ず「0」となっており、再交付を1回受けると「1」、2回目は「2」というように数字が増えていく仕組みです。
なお、紛失回数が10回目の時は「0」ではなく「1」に戻り、再交付ごとに1ずつ増えていきます。
つまり、免許証番号のうち11桁目までは基本的に変更されることがありませんが、12桁目のみ変更される可能性があるのです。
免許証は盗難にあったり紛失してしまったりした時のほか、汚損・破損した時にも再交付してもらうことができますが、2019年12月から再交付理由が緩和され、記載事項の変更がある時にも再交付が可能となりました。
例えば、結婚や離婚などで姓に変更があった場合、警察署などで書き換えを行うと、裏側の「備考」の欄に内容を手書きしてスタンプが押されますが、現在では新しい姓で再交付してもらうことが可能です。
なお、免許証番号の12桁目が変わるのは紛失や盗難を理由に再発行を行ったときのみに限られるので、記載事項の変更では番号が変わりません。
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免許証番号は、初めて免許を取得した年やその地域、免許証の再交付回数などの情報を読み取ることができる固有の番号です。
紛失や盗難などにあわないよう、取り扱いには十分注意しましょう。