とちぎテレビ

市街地の大半が焼失し、620人以上が犠牲になった、「宇都宮空襲」から今年で79年です。当時の被害の様子などを後世に伝える展示が、8日から宇都宮市内で始まりました。

「うつのみやの戦災展」は、1945年、昭和20年7月12日の深夜に宇都宮を襲った空襲について多くの人に知ってもらい、戦争や平和について考えてもらおうと毎年開かれています。

こちらはパラオ諸島のアンガウル島で見つかった、女性の写真が入った煙草ケースの写真です。日本戦没者遺骨収集推進協会が去年行った、アンガウル島の集団墓地での遺骨収集調査の時に遺骨と一緒に見つかりました。

アンガウル島は、宇都宮市にあった県内出身者で編制された陸軍第14師団歩兵59連隊が陣地を構築した場所で、この遺品は栃木県出身者の可能性が高く、宇都宮市教育委員会に提供されました。この展示を通して情報が寄せられ、遺族のもとに戻ることを願って展示されています。

また、市民から6月に提供された兵士を激励するために慰問袋に入れて送ったはがきが初めて展示されています。他にも、宇都宮市の戦災記録保存事業で収集した資料や写真など、およそ50点が展示されています。

うつのみやの戦災展は、8月31日まで、宇都宮城址公園の清明館で開かれています。