Photo: Kiyonori Hasegawa

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20世紀の巨匠振付家モーリス・ベジャールが歌舞伎の『仮名手本忠臣蔵』をもとに東京バレエ団のために創作した『ザ・カブキ』が、2024年10月、東京バレエ団創立60周年シリーズのひとつとして、東京、高槻にて上演される。

パリ、ウィーン、ミラノ、ロンドン、モスクワ、ベルリンをはじめ世界15か国28都市で喝采を浴びた巨匠ベジャールの傑作『ザ・カブキ』は、現代の青年が “忠臣蔵”の世界に迷い込み、サムライ“由良之助”となって主君の仇討ちを果たすまでを描く物語。歌舞伎と武士道という、日本が世界に誇る伝統芸能と精神文化が、西欧のバレエという手法で絶妙に表現され、1986年の初演以来、パリ・オペラ座、ウィーン国立歌劇場、ミラノ・スカラ座など著名歌劇場を筆頭に、世界15か国28都市で206回上演され喝采を浴びてきた。

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今回、60周年記念の栄えある舞台で主役の由良之助を演じるのは、弱冠20歳でこの役に抜擢されて以来数々の歌劇場で“討ち入り”を率いて、いまや揺るぎない存在感と風格を放つ柄本弾。2日目は、抜群の技術に気迫が加わり絶品の演技と評された元プリンシパルの秋元康臣がゲストとして出演。3日目はプリンシパルの宮川新大がこのたび第8代目の由良之助としてデビューを飾ります。由良之助の主君、塩冶判官の妻である顔世御前役には、ゲスト・プリンシパルとして活躍の幅を広げる上野水香をはじめ、昨年11月に新制作「眠れる森の美女」で主演した金子仁美と、4月に初主演した「白鳥の湖」で満場を驚かせる成功を収めた榊優美枝という二人がデビューに臨む。

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塩冶判官と師直、おかる、勘平、伴内など、個性的な役柄を演じる多士済々のダンサーたち、たおやかに舞台を彩る侍女や遊女たち、そして舞台を縦横無尽に飛び回る四十七士の活躍まで、外国人はもとより私たち日本の観客をも何度も驚かせ感動させた“和の魂をもつバレエ”。国内6年ぶりの上演となる。


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