とちぎテレビ

山の中にある廃校した小学校を利用した日本酒の醸造所が鹿沼市に完成し4日、記念の式典が行われました。

山に囲まれた鹿沼市の上粕尾地区。

2017年に廃校した小学校の体育館に日本酒の醸造所が完成し、関係者約30人が集まって記念の式典が行われました。

醸造所を作ったのは、市内で酒の小売店を営む小林一三さんです。

日本酒造りの新規参入は制限されていることから大田原市で1907年から続いていた酒蔵から事業を譲り受け、清酒の製造免許を移転させる形で実現させました。

鹿沼市で酒蔵が営業するのは1987年以来、37年ぶりになるということです。

かつては児童が体育の授業を行っていた体育館の中には日本酒造りには欠かせない麹を作る部屋ができ日本酒を仕込む巨大なタンクが並びます。

式典のあと、出席者が施設を見て回り小林さんが特長を説明しました。

この醸造所では、鹿沼市のコメと水を使いメイドイン鹿沼にこだわった日本酒を造る予定で、事業を引き継いだ蔵元の代表的な銘柄を仕込みます。

また、県内の酒蔵では初めて顧客の要望に合わせたオーダーメイドの酒造りにも対応します。

こうした酒蔵は全国でも2カ所目で将来的には、宿泊施設とレストランを備えたオーベルジュ的な施設を目指しているということです。

典型的な中山間地域にあるこの場所に日本酒造りを通じて人を呼び込めるか注目されます。