「ウインカー」どっちに出すのが正解? 迷う「”斜め接続”道路」の合図 左右の判断方法はあるのか
ウィンカー右?左? 悩む「“絶妙”な斜め道路」判断方法は?
合流時や車線変更時にはウィンカー(方向指示器)を点灯させ、周囲の交通に合図を送ります。
しかし高速道路の合流のような、本線に対し斜めに接続する“斜め接続道路”では、ウィンカーを右・左どちらを出せば良いのか迷うことがあります。
一体どう判断すればいいのでしょうか。
ウィンカーを正しく出すためには、まず合流地点の種類と違いの把握が重要です。
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道路において他車と合流する場所は「交差点」と「付加車線」の2種類があります。この種類の違いが“斜め接続道路”から合流時のウィンカーの判断基準になるのです。
まず「交差点」は、道路交通法第2条5項で「十字路、丁字路その他二以上の道路が交わる場合における当該二以上の道路(歩道と車道の区別のある道路においては、車道)の交わる部分をいう」と定義されています。
一般的な交差点では、十字路に信号機があるものをイメージしますが、実際には「停止線」と「止まれ」の標識があれば交差点です。十字路・丁字路・Y字路の全てが該当し、信号機の有無は関係ないのです。
つまり、斜めに合流していく形でも、「交差点」であれば、「左にウィンカー」を出さなければいけません。
いっぽうの「付加車線」は「本線へ合流するための道路」で、警察庁の広報担当者によると「往復分離がなされた自動車専用道路の進入部や合流部」と話します。
たとえば、高速道路のPA・SAから本線に合流する際の側道が付加車線です。付加車線と本線の間には点線が引かれており、停止線や止まれの標識はありません。
このように、運転中に判断する方法は、「停止線と止まれの標識の有無」あるいは「道路に点線の有無」を確認し、合流地点が前述の交差点にあたるのか、付加車線なのかを把握します。
“斜め接続道路”が停止線のある交差点の場合、30m手前からウィンカーを点灯させ、停止線で一時停止をします。その後、クルマが来ていないのを確認してから加速させて合流します。車線に合流するまでウィンカーを出し続けます。
そして付加車線の場合、交差点と違い「車線変更」扱いになるので、合流地点に入る際は「右にウィンカー」を出すのが正しい方法です。ウィンカーを出すタイミングも車線変更と同様で、合流の3秒前にウィンカーを出し、合流が終わればウィンカーを消します。
「停止線」×「合流の点線」 ダブルの場合どちらが正しい?
このように、「交差点」と「付加車線」でウィンカーを出す方向が変わります。
しかし、なかには「停止線」および「止まれ」の標識のさらに先に「点線」が引いてある斜め合流道路があります。この場合、どうすればいいのでしょうか。
結論から言うと、手前に停止線があったとしても、そのあと合流する際は点線で区切ってあるだけなので「付加車線」となり、ウィンカーは車線変更と同じ「右」になります。
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ウィンカーの正しい使用方法は、道路交通法第53条および同施行令第21条で規定されています。
斜め接続道路に限らずウィンカーを正しく使わなかった場合、合図不履行違反として違反点数1点、反則金は普通車6000円が課せられる可能性があります。
また、転回のときもウィンカーの点滅が必要であることも覚えておきましょう。転回する地点の30メートル手前からウィンカーを点滅させ、転回が終了するまでウィンカーを点滅させなければなりません。
ウィンカーは事前に周囲の車に進行方向や動き方を知らせる安全装置であり、交通安全の要といえます。
正しくウィンカーを出して、交通事故を発生させない運転を心掛けましょう。